旅する炭屋~炭屋さんだって旅したい~

炭屋です。ヲタです。人畜無害です。何処かへ行ったり過去に前に挙げた内容を再掲したりしてます。

はじめてお越しになられた方は、ここを御一読いただければ幸いです..._〆( ´・ω・‘)

■このブログについて
このブログは日々の日記ではなく、管理人のメモ帳と捉えて下さい。管理人が何か公共交通機関に乗ったとか、あとは乗り物に関して管理人がどこからか拾ってきたニュースがあった時とか、そういう時に更新される確率が高くなると思います(思います、と書いたのは管理人のサボタージュに起因するものとご理解いただければ幸いです)

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【告知】何かはじめております【告知終】

今年の3月下旬に唐突にわいた「西鉄バスのバス停っていくつあるんだろ?」という疑問から、気づいたらこんなものを始めておりました。

project-nb.hatenablog.jp

カウントしてみると5000箇所ちょい(平成30年3月末時点・今は5000切ってます)あって目の玉が飛び出ましたが、フォロワーさんからも数年かかるけど出来るんじゃね?って感じで背中を押されたような気がしたので3月末あたりから訪問を始めています。

炭屋さんは過去に複数のブログ運営に失敗しており、今回も不安はありますが継続性という観点からネタの対象が大きいということで、ネタが枯渇する事は当分なさそうなので続くんじゃないかな、とこれまた何回目かの無責任な事を言いだしております。

そういう訳で「旅する炭屋」ともども「project-nb」を宜しくお願いしますです・・・

1系統 清和台営業所~川西バスターミナル 阪急バス

【プロローグ】

地元のレポが全然ない、という事と1系統ネタがこんなに近くにあるのにスルーする手はないだろう、という事で。しかしあまりに普段着すぎる路線なせいか、いざ描写しようとすると公式の路線図と首っぴきになるという・・・

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【清和台営業所~川西バスターミナル】

7時過ぎの清和台内のバス停は通勤客でどこもかしこも一杯なのだが今日は日曜日。逆に人恋しくなるほどガラガラだ。

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そんな中、川西バスターミナル行きが到着。希少種になりつつある西工+エアロスターである。7時28分発車。

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清和台の中心となる清和台中央でちょっと多めに乗ってきたが、清和台の端にあたる清和台南を出た時点での乗車数は約15名・・・日曜の早朝ならばこれでも上出来か。

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けやき坂口を過ぎ西多田まではほぼ真南へ進む。途中には多田院高詰、西多田北という停留所があるがすべてスルー。これらは平日朝に数人がいるだけで多田院高詰に至っては昼間はひっそり閑としている。

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西多田を過ぎて急勾配を登り、鴬台の頂上から萩原台に向かってジェットコースターのように下っていく。この時に伊丹や尼崎はおろか、天候さえよければ大阪湾の向こうにある泉大津や葛城山まで見通せる。凡庸な団地路線である1系統の、唯一の「見どころ」である。

ジェットコースターのような下り坂は勝福寺前で終わり、この先で従来からの県道と合流し7時45分に川西バスターミナルに到着。

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平日朝であれば特急や急行、快速といった停車停留所のバリエーションが増え、それでいて混雑必死の1系統であるが、今回は萩原台で1人の立ち客を出しただけで至って静かな行程だった。

【エピローグ】

地元路線という事で改めて観察してみたが、平日朝夕と土休の「顔」がこんなにも違うものかと少し驚いた。そしてハイライトの鴬台頂上からの眺め・・・あれは通勤とか抜きにして何度でも眺めていたい絶景であると思っている。

身近すぎる路線だからこそ「見えるもの」があるという事を再認識した旅だった。

(平成29年12月3日乗車)

2系統 三宮センター街東口~阪急六甲 神戸市交通局

【プロローグ】

僕の生まれた神戸で、一番馴染みのある市バス路線は今は無き91系統・92系統だがそれに次いで馴染み深いのが今から乗る2系統だ。小学生の頃からの印象として「車両がオンボロ」「団子運転」「時刻表いらずのバス」だった。今もこのうちの一つは当てはまるが、神戸を離れて20年。やはり時代の波はいつまでも2系統をそのままにはしないなぁ・・・と思った。変わったものと変わらなかったもの・・・それがこの乗車記のテーマになる。

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【三宮センター街東口~阪急六甲】

三宮の始発は「三宮神社」という場所なのだが、乗車した日が神戸ルミナリエの開催日で交通規制をしていた関係で2つほど先の「三宮センター街東口」になっていた。開催が終われば三宮神社に戻るのだが、三宮神社から出ない2系統に乗るのは初めてだし、三宮センター街東口というのも聞きなれない。調べると元が「阪神前」と呼ばれていたバス停だ。こちらなら92系統でも聞きなれている。これが変わった点か・・・

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案内係の「もうすぐ六甲行きが来ます」というメガホンの声と共に阪急六甲行きが滑り込んできた。522号車、中央営業所のいすゞエルガである。小さい頃から見てきたオンボロのいすゞ車が中学生になってキュービックになり「新車や!」とはしゃいものだが、それも引退してかなり経つらしく現行のエルガですら古参になりつつある。時の流れは残酷だ。

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立ち客もほどほどに16時52分、発車。JRの高架を潜りフラワーロードを北上。このあたりも震災でビルがそっくり建て替わったが、ビルの谷間から山を眺めるこの風景は変わらないようでホッとする。新神戸OPAを左手に17時過ぎに布引を出発。ここからゆるゆると坂を登る。新幹線駅が見えなくなると所狭しと建つ家々を眺める。とにかく2系統はアップダウンが多い。神戸自体が坂の町であるため、そこに開設されたバス路線は自然と坂を上り下りする。

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そんなアップダウンを繰り返し、熊内5丁目でまとまった降車があった。坂の町神戸では2系統のような坂を「攻める」路線が重要な市民のアシになっているようで、小さい頃からの印象の一つに「いつも混んでいる」というのがあるがそれは今回の乗車でも変わっていない。野崎通3丁目を過ぎると坂はますますキツくなり、それでいて路駐の車があるので、停止即再発車困難な状況になりやすい。今回はスムーズに進めたが・・・

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青谷でトップを迎え、五毛天神まで小さなアップダウンを繰り返しながらそれでいて下り基調に移る。17時16分、護国神社を通過。青谷橋で乗車扱いの後は2停留所ごとにパラパラ下車するといった感じで、日曜の夕方の人の動きの少なさに驚く。

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六甲登山口で南へ転じ、一方通行の狭隘区間をトコトコ進み17時20分、終点の阪急六甲に到着。30分と市バスの中では中庸な運行所要時間だが、僕にとっては神戸を離れ20年以上経った今でも初めて乗った30年以上前に感じた「大旅行」という三文字が心に残る。

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【エピローグ】

生まれ育った場所の馴染み深い路線という事もあり、色々とフィルターがかかってしまうが時間の経過と共に変わったのはバス停名と時刻表が出来た事と、あとは松原営業所が担当に加わった点だけで(それまでは中央と石屋川だけで担当していた)それ以外の変化がほとんどなくて懐かしさがそのまま伝わってきた。そしてそれはバス路線として完成したもので、今の時代・価値に充分即したものになっているんだなと感じた。

(平成29年12月17日乗車)

95系統 神戸駅~新長田駅~神戸駅 神戸市交通局

【プロローグ】

僕は神戸生まれで、神戸の市バスには随分馴染みがあると思っていたのだが、神戸駅より西の路線というものに頓と縁がないことにある日気づいた。それに馴染みのあった頃からすれば今の路線体系はずいぶん変わってしまっている。このあたりでおさらい、という訳ではないが神戸駅よりも西の路線に触れてみたくなったので、とりあえず乗りやすそうな95系統を選んでみた。

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【神戸駅~新長田駅】

阪急電車で高速神戸に出て、地下街をずっと歩き神戸市バスのターミナルに上がってくるとちょうど95系統が入線してきた。

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一番前の席を確保し出発までまったりしていたが、乗ってくる客はまばらでちょっと寂しい。直通客ならばJRに乗れば新長田あたりは10分もあれば着くのだから市バスという選択肢はない。15時17分、発車。

ターミナルを出て大開通りに出るとほどなく新開地。ここでどっと乗り込んできて立ち客も・・・とりあえず賑やかになってホッとする。

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新開地からはダイレクトに兵庫駅方面に向かい、駅手前で高架をくぐる。ここまで来たのなら兵庫駅に寄れば・・・と思ったがあくまでこの系統は神戸駅~松原地区~新長田・須磨東部を循環するのが主な使命という事なのだろう。

国道2号を横断し、いよいよ松原地区へ。その中心となる松原通5丁目には15時半に到着。すぐ横は神戸市交通局の松原営業所だ。運行の拠点でもあるバス停だから利用もさぞ・・・と思ったがこの時間帯はそうでもなかったようで1分の時間調整のちに淡々と出発した。

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国道2号線に戻り逆光の中、和田岬線を越えると東尻池で右折。逆時計回りでこれから長田~須磨東部を回る。こざっぱりした御蔵菅原を過ぎ15時39分に長田の中心地、長田神社前に到着。

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ここまでパラパラと降車はあったが乗ってきたのはこのバス停が久しぶりだった。

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地下化された西代駅も、地上駅時代を知るものにとってはまだ新駅のような感覚がある。ここで地上時代の線路跡をなぞるように板宿方面へ・・・と思ったのもつかの間、山下通1丁目で鋭角に左折。

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妙なところで曲がるものだと思ったがあとはまっすぐ進むだけでじきに新長田の市街地が見えてきた。それと同時に西代と新長田がこんなにも近かったのかと、40年以上もたってしまったが認識を新たにした。

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【新長田駅~神戸駅】

新長田はターミナル、というほどではないが系統は集中しており須磨や板宿、妙法寺へ向かう路線のほか遠くひよどり台方面に行く路線も発着する。それだけにバスの集中も多く出発数分前に板宿方面からのバスが客扱い終了後に追い抜いていった。

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15時49分、新長田を発車。ほどなく国道2号線に戻った。乗用車がビュンビュン飛ばす中、95系統は泰然と走行車線を40キロ台でゆったりと・・・阪神高速の高架下でずっと覆いが頭上にかぶさっているのだから人によってはうっとおしい思いをしているかもしれないが、個人的にはここ以上に都会的な雰囲気はないのではと思っている。左右はビルやマンション、頭上は高速道路と四方八方を人工物に覆われてそこを無表情に進むバスというシチュエーションは、どことなくサイケな感じがする。閑話休題。

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東尻池の交差点を直進し循環運転終了。再び和田岬線を越えて松原地区へ入った。15時59分、松原通5。行き同様に1分の時間調整停車があった。

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あとは元来た道を丹念にたどり新開地で半分ほどが降車。ここから先は神戸駅へ向かうバスが競争でもしているかの如く並び、道を譲ったり追い抜いたりしていた。

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16時17分、終点の(というか起点の)神戸駅に到着。片手よりは少し多いくらいの客が降りて行った。

【エピローグ】

神戸市バスの循環系統に乗ったのは久しぶりで、循環路線ならではの楽しみとしてどこで元来た道に戻るのだろうという期待感がある。95系統もまさにそうした期待感を持たせる路線だった。循環区間を通しで乗る客がいないのは当たり前として、松原~新長田、大橋~神戸駅という具合に意外と長距離を乗る客がいるというのは特筆すべき点なのかもしれない。

震災、海岸線開業、それに伴う路線整理・・・神戸市バスも変化を余儀なくされており95系統もそうした変化の中の産物を言われている(85系統廃止にともなう再編で開設)

次の変化はしばらく先かもしれないが、少なくなりつつある循環系統として末永い運行を期待したい。

(平成29年12月17日乗車)

93系統 川西バスターミナル~宝塚 阪急バス

【プロローグ】

川西と宝塚の間というのは、阪急電鉄が10分おきに電車を走らせているのでバスの入り込む余地はない、というのが大方の見解だったのが宝塚~大阪空港が走り出したあたりからバランスが変わった。

そして今年の9月から走り出したのが92・93系統である。起終点だけみれば阪急宝塚線と競合しているがこちらは国道176号バイパス沿いに進み、すでに運行実績を積み重ねている小浜、歌劇場前を通っているので棲み分けは出来ているように見えるが、実際はどうなのか・・・

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【川西BT~宝塚】

日曜昼下がりの川西BTはバスこそ何台も停まっているが、どことなく長閑な雰囲気に包まれていた。これから乗る宝塚行きは丁度川西BTに着いたようで客扱いを済ませるとロータリーを回って待機場へ。数分停まってこちらにやってきた。

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日野レインボーの新型である。宝塚営業所の所属で車内の路線図も見慣れた川西・猪名川版ではなく宝塚エリアのものでちょっとした旅情を感じる。

「お待たせしております。川西バスターミナル12時46分発の宝塚行きです・・・」

出発前の案内は地元路線でも聞くのだが、

「~まで〇〇円、~までは〇△円・・・」

と運賃の案内まで始まった。これは聞いたことがなかった。おそらく営業所独自の判断でこういう案内をしているのだと思うのだが、面白い試みに感じた。

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発車するとアステ川西をぐるっと回って小花交差点へ。ここを右折するのは尼崎線とまったく同じで、栄根から右折して郵便局前で左折も桃源台線と同じ。ここまでは特に見どころというものはない。この間の乗車もパラパラとまばら・・・上加茂で初めての降車があった。

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「おっ」と思ったのは中国道のオーバーパスを越えて右折し176号BPへ入ったあたりから。ここを通る便はこれまで大阪空港と宝塚を結ぶ系統だけだったので、地元の路線でここを通れるとなるとちょっと感慨深いものを感じる。

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野里に停まり乗降もそれなりにまとまったものがあった。そして安倉・・・と思ったがそれが結構遠い。路線バスならば2か所くらいはバス停があってもよさそうなくらいだ。帰ってから地図を見ると野里までは宝塚市内なのだが安倉の手前まで伊丹市内なのだ。これがあの長さの秘密なのかは定かではないが、興味深い一致ではある。

13時過ぎに安倉。宝塚市民病院前は実質、高速バスが発着する宝塚インターの接続バス停だがこの日はそれらしい客の乗降は見られず・・・

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小浜交差点を過ぎると宝塚市内の路線と同じように淡々と進み、レストランや自動車ディーラーの店が出たりと郊外的な雰囲気の中を進み

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やはり、というか歌劇場前に来るとつい目を凝らしてしまう。

国道から離れて阪急とJRの駅に挟まれたターミナルの片隅に停まって13時15分、宝塚に着いた。

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【エピローグ】

全体を通しては僕とあと一人くらいで、鶴之荘以降は立ち客も出たがそれらは宝塚市内の利用者。川西市内の乗降は片手もなかった。故に川西~宝塚の通し客はそれほど見込めないしダイヤも10時~16時に毎時1本あるだけだ。

面白いのはそれまで走っていた大阪空港~宝塚線が6~10時と17時だけになったという点。要するにそれまで毎時1本走らせていた空港線のデータイム運行便を川西BT行きに振り替えた、という事になる。

久代小を出ると大阪空港までノンストップな空港線よりは、少しでも集客が見込めそうな川西へ・・・という事なのかもしれないが、阪急宝塚線が並行する同区間でどこまで客を集められるか注目したい。

(平成29年12月17日乗車)

101系統 清和台営業所~平野 阪急バス

【プロローグ】

他所のところの乗車レポばかりを上げてる炭屋。そういえば炭屋の地元にバスはないのか?という声が聞こえなくもないような気がするので・・・炭屋の地元は基本的に「住宅地~駅」という流れなのでこの2点間を最短で結ぶルートが「本流」となる。が、これから紹介するレポは決してこういった「本流」にはなれない路線である。

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【清和台営業所~平野】

その路線の系統名は101系統。乗車地は清和台営業所で終点は能勢電鉄の平野駅に隣接するターミナルである。駅と接続するのなら乗車率はよいのではないか・・・という声が聞こえそうだが、清和台からの客の流れは基本的に阪急電鉄宝塚線の川西能勢口駅へ向かう。大阪へ向かおうとする客が平野を経由すると、川西能勢口での乗り換えが必須であることと、能勢電鉄の運賃がかかる。そして何よりも運行本数の差で川西能勢口へ向かう1系統グループはほぼ6本/時。対して平野へ向かう101系統は平均して毎時1本。便がない時間帯もある。どちらがフトコロに優しく便利かは言わずもがなである・・・

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10時53分、入線。この便は日野ブルーリボンだった。基本大型車で入る系統である。55分に発車。僕とあと1人が乗り込んだ。

清和台中央を過ぎて、清和台南発車時点で5人・・・この時点で清和台の住民が平野へ向かう日中の流れは(先述したように)限定的なものであると言える。

けやき坂口を過ぎて右折。このままけやき坂の住宅地へ突っ込むのか・・・と思ったら転回場へ。

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ここでぐるりと一周しけやき坂1丁目。この住宅地の入口での利便性に供している訳だがこの日は乗降はなし・・・

県道(川西猪名川線)には戻らず、脇道へ入り猪名川沿いの旧道へ。現行の県道が未開通時代の1系統はこのまま猪名川沿いを進み能勢電と交差し滝山、火打を通って川西能勢口へ向かっておりそれなりに賑わっていたが・・・

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多田大橋を過ぎ猪名川を渡り、緑台へのアプローチとなる急勾配をジリジリと登っていく。このあたりからぽつぽつと乗車があり、緑台1丁目では清和台からの客が2人下車。

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このようにまったく需要が無い訳ではないし、この便がなければこの地域の移動は不自由であることも確かなので毎時1本とは言え残っているのかもしれない。

緑台の商店街を過ぎ、ゆるゆると坂を下りもうすぐ国道173号と合流・・・といったところで右折し小さなターミナルに停車。11時13分、終点の平野に着いた。

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【エピローグ】

県道川西猪名川線が旧道時代の狭隘な時は、1系統も定時性に不安があり確実性を求める客はこの101系統に乗り平野に出て、たとえ能勢電の運賃がかかっても大阪へ出るという時間を「読める」ルートを取るので清和台界隈でもそれなりに利用はあったが、現在ではレポしたように多田大橋あたりから東側(緑台地区)で能勢電へ乗り継いでいく客が取り込めればいい・・・という状況になっている。

今のままではいつ系統分断(平野~緑台)になってもおかしくない状態だと思われるが、何年ものダイヤ改正を乗り切って毎時1本になってもおそらく運行開始当初からの運行形態を維持しているのだろう。その理由を趣味者が1回乗っただけで理解するのは困難であるが全区間で利用がひとケタであっても、トータルで見れば公共交通として維持する必要性がある、という事なのかもしれない。それほどに公共交通というものが奥の深い「リアリスト」な存在なのかもしれない。

(平成29年12月15日乗車)

1系統 西賀茂車庫前~出町柳駅前 京都市交通局

【プロローグ】

山科急行を乗り終えてまだ日が高い、ということで未乗だった京都市営の1系統に食指が動いた。個人的に1系統たるもの、その事業者の歴史を一身に背負い、メインルートを受け持っている・・・などという勝手な定義付けをしていたものだが、携帯で京都市営の路線図を見たら・・・てっきり京都駅付近から四条あたりを通るメインルートを走ってると思いきや、起点はなんと西賀茂車庫前・・・そして出町柳駅前が一応の終点なのだ。京都のメインストリートにはぜんぜん行かない。なんだか肩透かしを食らったような気分で地下鉄に乗り込み、他系統で西賀茂車庫へ向かった。

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【西賀茂車庫前~北大路バスターミナル】

始発となる西賀茂車庫前。「車庫前」とは謳っているが実質「西賀茂車庫」だ。

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目の前には次の仕業に向けて休んでいる市バスがずらりと並ぶ。華やかさはなく、どちらかというと「現場色」の濃いターミナルであるが、私が着いた時にはもう4~5人が並んでいた。中には大きなスーツケースを引っ張ったアジア圏からの観光客もいる。こんな市街地から離れたところに何を見に・・・と思ったがここは京都。どれだけ市街から離れていようと見どころは事欠かない(上賀茂神社近し)

待合スペースにどんどん人が集まり、なんとなく手狭に感じ始めた13時10分頃、「1 出町柳駅」の幕を出したバスが滑り込んできた。ドアが開くと10人ほどが乗り込む。この1系統の前に京都駅行き(9系統)は件のスーツケース客を含めかなり多くの客を飲み込んで出発した。それからすれば1系統はやや分が悪い。本来ならば堀川通を驀進する9系統こそ1系統でよいのではないか・・・というのは趣味者の勝手な妄想か。

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郊外らしく住宅地であってもわずかな畑が散見される長閑な中、出発して2つ目の大宮総門口で早くも時間調整。日祝ダイヤは早着気味にどうしてもなるのだろう。

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玄琢下あたりは住宅の奥まったあたりに神社仏閣がひっそりと佇む、どちらかというと地元向けの風景だ。いずれはこういう所にも観光客がくるのだろうが・・・

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13時27分、千本北大路。ここからバスは南に向いていたのが北大路通に入って東へ向かう。よくある京都市内の郊外幹線風景が続く中、大徳寺前のバス停には客が鈴なり状態だったで。名刹である大徳寺最寄りという事もあってか、観光客がこれでもかと言わんばかりに押し寄せてきた。

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また近くには金閣寺という一大観光拠点が控えているという事もあって、すれ違うバスの車内もラッシュさながらの様相である。

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こちらも朝ラッシュの様相を呈しながら13時35分、市営地下鉄が接続する北大路バスターミナルに到着し、大徳寺前から乗り込んできた客を含めどっと降りていった。2停留所だけを挟んだ僅かな距離だけがラッシュというのもなんとなく奇異で、これだったら北大路バスターミナル~大徳寺間で完結する臨時バスを増発すれば儲かりそうな気がするが・・・これも趣味者の妄想か。

 

【北大路バスターミナル~出町柳駅前】

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ターミナルを出てしばらく進むと鴨川を渡る。ガラガラ(といってもシートはほとんど埋まっていたが)の車内に映る水面はどこか長閑で、三条や四条で見る鴨川とはどこかしら違うものを感じた。

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洛北高校前から右折し下鴨本通りへ。京都市内でも1、2の広大な敷地を持つ下鴨神社前でまとまった降車があり市内でありながらローカルムードが漂う。

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何て読むのかアタマをひねった糺の森(ただすのもり)、そして鴨川に沿うように走り小さな橋を渡って葵橋西詰。

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橋や地名の名前ひとつひとつが京都の風情にマッチしており、これは他所がどれだけ真似ても敵わない。土地の歴史が地名の歴史であることを思い知らされる。

河原町今出川を左折し、鴨川沿いに立つバス停に到着。ここが出町柳駅前だ。

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ちなみにこの1系統、出町柳駅前が区切りではあるが終点ではなく、このまま糺の森、北大路BT、玄琢下と先程のルートをなぞって西賀茂車庫へ戻る循環路線のようで、降りたバスの幕は「1 西賀茂車庫前」に変わっていた。

 

【エピローグ】

西賀茂車庫前~出町柳駅前という傍目には中途半端な運行区間が1系統を名乗っているというのは意外な気がしたが、恐らくかつては出町柳から三条経由で京都駅方面に行ってたのではないかと推測される。京都市バスのルートもかつて走っていた市電のルートをなぞっている部分があるとの事。今は中途半端な運行区間に見えても、歴史のひもを解けば長距離系統だったのかもしれないと思いを馳せると、賀茂地区の片隅を走る生活路線に、壮大なロマンを感じる。

(2017年12月3日乗車)

山科急行 醍醐寺~京都駅 京阪バス

【プロローグ】

実はこの路線、初めて乗る訳ではない。数年前に山科急行が新設された時に、ロングラン系統である醍醐寺~京阪香里園に乗っており「親会社のお株を奪いかねない路線だなぁ」と思ったものだが、それから月日が経った今、どんな路線になったのだろうか。 

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【醍醐寺~京都駅】

山科から乗ってきたバスが山科駅方面へ出てしばらくは閑散としていたバス乗り場だったが、三々五々と客が集まってきた。11時7分、京都駅からの「山科急行」がやってきた。

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立ち客も数名いたようでなかなかの盛況ぶりでなにより。「山急」という愛称名はあるものの、別に席を指定された訳でもないので最前列の席を狙うならば早く並ばなければならない。

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並んだ・・・がその後に列はできる気配がない。降車が終わって「京都駅」の幕に切り替わりドアが開いた。一番乗りだ。お目当ての席は確保できたがふと車内を見ると着席しているのは2~3人。そして外を見るとバス停付近の樹木やその付近にある建物を眺めたり撮っている人が結構いた。確かに発車までにはまだ時間はあるが、思い思いに観光地らしい時間の過ごし方をしているようで少し和む。や、僕のようにバスに乗るのが目的、というのが変わっているというべきだろうか。それでも発車時刻近くになるとさらりと席は埋まり11時18分、発車。

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見たようにこの路線、さっき乗ってきた山科駅からの路線バスと同じである。座席も特に変わったところのない、普通の市内路線のものと同じだ。特別な路線であり、かといってそれほど飾らない路線、という事なのだろう。

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先程乗ってきた路線をなぞるように走るな・・・と思ったら醍醐寺前からはひたすら新道の新奈良街道を進む。大宅中学校前付近から西へ転じ名神高速道路の脇を進んで山科警察署前着。

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ちなみに醍醐寺から山科警察署前を含む大石神社まで乗車はできるが降車は不可能。一般路線ながら高速路線バスと同じ「クローズドドア」を採用しておりこのあたりも「特別な路線」と呼ばれる所以であろう。

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パラパラと乗り込んできており勧修寺を過ぎたあたりでは完全に席は埋まった。途中で僚車とスライドする。

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そして醍醐寺行きで体験した西野山団地の先に続く狭隘区間に突入。「特別な路線」だからといってハイデッカーのような大型を入れないのはこういった狭隘対策、という事も含まれているのかもしれない。

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大石神社で最後の乗車を迎え、阪神高速京都線に入った。飛ばす風でもなく淡々と60キロをキープしていた。これを越えると座席にシートベルトが必須になってくるからと聞いたことがある。福岡の西鉄バスも都市高速経由便を多数設定しているが使っている車両はごく普通の路線バスなのでシートベルトは設置されていないが、以前乗った便にはシートベルトがあったのでそのあたりの基準はどうなっているのか、興味深いところである。

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山科から入ったトンネルはとにかく長い。稲荷山トンネルと呼ばれているのだが行けども行けども出口は見えてこない。

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そして出口が見えてきたら途端に減速し、出てすぐの鴨川東ランプで高速を降りた。少々物足りなさを感じる路線バスの高速道路の旅は終わった。

「十条相深町、お降りの方はございませんか・・・」

降車が可能になったアナウンスが流れるがチャイムが押されることはなくそのまま通過。

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その十条付近で松井山手から来た「直Q京都号」とランデブー。向こうの路線も「山急」と同じく大阪北東部と京都をダイレクトに結ぶ「特別な路線」だ。

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このあと十条駅前のバス停まで「直Q京都号」と並走し、こちらはホテル京阪の東側に回りこみ11時52分、京都駅八条口に到着。すでにバス停には醍醐寺方面へ向かう客が列をなしており、観光と生活路線として「山急」が定着していることを窺がわせた。

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【エピローグ】

前回乗車時と比べて、ロングラン系統が廃止され車両もトップドア車から一般の路線車になったなどダウンサイジングは進んだが、一方でバス停の増設やルート見直し、時刻改正といった前向きなテコ入れもなされており、言い換えれば客が定着した路線として進化を続けていることを実感した。京都駅という地の利が京都市内最大の繁華街である三条・四条付近と比べてどう作用しているのかは部外者である私には窺い知れない。が、大きな路線の改廃がなく定着しているところを見ると、新たな需要を「山急」は掴んでいる、という事なのかもしれない。

(2017年12月3日乗車)

29A系統 山科駅~醍醐寺 京阪バス

【プロローグ】

始発と終点だけの地名を聞くと、関西の道路を走り慣れている人には「ああ、外環状線を通っていくのだな」と思われるが、今回乗った「29A系統」というのは一風変わったルートを走る。もちろん外環状線を走るルートの系統も存在するのだが、「乗る」ということを趣味とする者にはこの系統がオススメだろう。

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【山科駅~醍醐寺】

10時前に到着し山科駅のバスターミナルに着いたものの、醍醐寺に行く系統は2つあって少々迷った。ストレートに向かう22・24系統と清水焼団地を経由する29系統があり、29系統は遠回りをする。僕は単に発車時間が近かったので29A系統を選んだ。そういえば乗務員さんだったかが「醍醐寺に行かれるのであれば22・24系統が早いですよ」と何人かの客に声にかけていたように思う。最初はよく意味がわからなかったが・・・

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12分に入線。いすゞのエルガという京阪バスでも大勢力になったクルマだ。空席を1/3ほど残して15分に発車。駅前通りを南下し数人を拾って国道東野へ。22・24系統は直進して外環状線へ向かうが、今乗っている29A系統は右折し国道1号へ。

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天下の東海道をバスで揺られて進むというのもなかなか気持ちが良い。川田道を過ぎてこのまま登っていけば東山だな・・・と思った頃左折し住宅地へ。

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や、住宅地と思ったのだが、正確には清水焼の工房が点在しているようでバス停名にもその存在感を誇示していた。

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乗降は片手の数の中で繰り返されており、どちらかというと客は減っていった。時折ぱっと開ける畑が京都市内の喧噪がウソのように長閑な空間を演出しており、短い路線でありながら車窓の景色は思った以上に良い。

そして大石神社を過ぎ不意に右折すると狭隘区間に突入。

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といっても極端に狭くはなく、対向車が普通車であれば充分にすれ違えた。しかしセンターに線のない道路で、その真ん中をトコトコ進んでいるサマを前方で眺められるというのは、「乗る」事を趣味としている者にはうれしい「イベント」である。そのイベントも次の西野山団地までで僅か数分だったが。

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勧修寺付近で山科行きとスライド。立ち客もおり山科西南部の需要もなかなか旺盛なようだ。東の山に向かってジリジリと登っており、どこまで行くのかと思ったら小野随心院で右折。このまま醍醐寺まで住宅地の中だろうな・・・と思ったら醍醐上ノ山付近でわずかではあるが再びの狭隘区間。

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竹藪が現れ車窓はさっと京都らしい風情に変貌。醍醐新町で新道らしき道と交差し、気づいたら醍醐寺の塀の横を走っていた。

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名刹だけあって参拝者も多く、駐車場の出入りも激しかった。

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10時43分、終点・醍醐寺に到着。バス停のあるところは単なる車寄せスペースなのだが、何となくお寺の石庭といった風情で参拝しなくとも京都の寺を堪能した気分になれる。

 

【エピローグ】

醍醐寺という名刹を起終点とするので参拝路線、と言えなくもないが西野山団地や川田道での乗降数も一定数あるところを見ると山科近郊の生活路線的な側面を持った系統と言える。そしてストレートに醍醐寺に向かう系統より幾分が遅いだけで結構変化に富んだ車窓を見れる29A系統は「お得な」路線なのかもしれない。

(平成29年12月3日乗車)

31系統 石山団地~石山駅 京阪バス

【プロローグ】

先程乗ってきた1系統を終点で降りて、さて石山以外のところへ行けるのかとなればそういった路線はほとんどなかった(南郷方面には行けるようだが・・・)。で、止む無く元来た道を戻ることにしたのだが、少しでも違うものを体験したいという乗り物クラスタの性が働き、今度は別ルートを行くこの系統にて石山へ戻る事にした。

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【石山団地~石山駅】

バス停から程なく登ったところで待機していた先程の1系統のバスがやってきた。

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幕は「31 石山駅」になっていた。バス停にあった路線図からどうやら先程のルートからは離れたところを走るようだ。3人ほどが乗り込み9時半過ぎに発車。石山駅を出た時に比べて刺すような日差しが柔らかな感じになってきたようだ。

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石山団地中央の手前で31系統の幕を出した僚車とスライド。1系統が31系統になったという事はこのバスも今度石山団地を出るときは1系統になる、という事なのだろうか。

団地を抜け大平の交差点を左へ曲がり瀬田川へは向かわず、丘陵地帯の緩い坂に挑む。

「大津車庫」というバス停を過ぎて、

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石山地区の京阪バスの「基地」を発見。日曜という事もあってダイヤに余裕があるのかか車の数は多い。やや走ってこんなバス停で停車。

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御本尊が仏様なのか、神様なのか、よくわからないお寺だ。この2つを掛け合わせたハイブリッドな寺という事なのだろうけど、案外に日本の宗教観は諸外国の人が驚くほどに融通無碍だ。

このバス停から先は谷を下るかのように急な坂を下る。その沿道は戸建ての住宅地といった風情になり、先程の石山団地をはまた違った団地街に入ったのかもしれない。晴嵐学校前付近で新幹線を跨ぎ、

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宮ノ前で右折。携帯の地図で見るとここで一気に先程1系統で乗ってきたルートへ合流するようだ。この周りだけは古くからの商店がちらほら残る、よい雰囲気を残している。

唐橋前を過ぎあとは石山駅までわずかになった。

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近江鉄道バスとスライド。滋賀県の事業者ではあるが石山駅付近の路線はやや少なめで、やはり本拠地は東側の草津や近江八幡なのだろう。

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9時46分、石山駅に到着。15分ほどのショートトリップの車窓は意外にも充実していた。

 

【エピローグ】

川沿いの1系統とこの丘陵地帯の31系統は対になっているようで、一種の循環系統と言えないこともない。石山団地の利用者を石山駅に運ぶだけなら丘陵地帯のルートをまっすぐ進めばいいのかもしれないが(実際に31A系統という晴嵐小学校から駅への直行便的な系統もある)川沿いの利用者と丘陵地帯の利用者に対し均等なサービスを鑑みた時に、この2つのルートが「最適解」となったように思う。

単純な団地路線でありながら、色々と考えさせられる面白い路線である。

(2017年12月3日乗車)

1系統 石山駅~石山団地 京阪バス

【プロローグ】

1系統シリーズという事で。

京阪バスというと大阪北東部や京都市内の路線というイメージが強いが、京阪石山坂本線が走っている関係からか、滋賀県南部エリアにも縁が深い。滋賀県南部というと官公庁街やビジネスストリートが形成された大津地区を思い浮かべるが、石山駅近辺もJR新快速の停車駅であることや先述の京阪電車が乗り入れていることから人の集まりやすさは大津地区に決して劣らない。

これから乗る石山駅~石山団地もデ―タイム1時間あたり6本設定のラウンドダイヤが組まれ、瀬田川沿いルートと丘陵越えルートの2本が設定されるほどに高需要路線になっている。

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【石山駅~石山団地】

これから乗るのは瀬田川沿いルートで、30分に1本とやや頻度は低めだ。すでにバスは入線していたが幸いにも最前列は空いていた。

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乗車したのは石山営業所の日野レインボー。最近主流になりつつあるオートマ車ではあるが乗用車然としたセレクタレバーが延びている姿は、なんとなくマイクロバス的なものを感じた。9時過ぎに発車。

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松原付近で僚車とスライド。駅付近の建て込んだ2車線道路はバスが通るにはやや狭いかな、といった雰囲気だが相手は大型車なのでそれほど狭くないという事か。

その建て込んだ中を抜け、あと少しで唐橋というところの手前で右折し唐橋前停留所。あくまで「前」だ。

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京阪電車線と並行し街並みを抜けると左手には瀬田川も寄り添ってきた。石山寺にほど近い京阪石山寺で時間調整。そういえばここまでで乗降を扱ったのは1個所だけだったから早めに着いたのだろう。

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朝自宅を出るときはキンと冷えていたが今はぽかぽかと気持ちよい。発車待ちの間に見る風景に大いに和む。

さらに川沿いに下り京滋バイパスを潜るとおもむろに右折。このままとうとうと流れる瀬田川をずっと見ていたかった気分だったが・・・

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野々宮を出たところで再び京滋バイパスをくぐる。瀬田川のゆったりとした眺めを見てきた目には武骨で無粋な高架に見えるが、ランドマークにはなるので風景にメリハリがつくという点では大いに役立つように思う。

大平交差点で大きく左折し、緩い坂を登り始める。

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多分ここから石山団地が始まるのだろう。団地内路線にありがちな「○○台~丁目」の連続かな、と思ったが実際には「石山団地口」「石山団地中央」の2つがあるだけで意外と淡泊な路線で驚いた。

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終点の石山団地には9時16分に到着。石山駅を出た際には10人ちょっといた客が3~4人になっていた。

 

【エピローグ】

石山駅~石山団地の路線としては少な目の頻度だったようで時刻表を見た時は意外に感じたが、沿線を見ると客が集まりそうなのは石山寺くらいなものでそれ以外だと住宅も少なく、この本数であることを納得させられた。

ただ唐橋前を過ぎてから続く瀬田川沿いの眺めはなかなか良く石山寺の風情を合わせて、ドライになりがちな団地シャトル線にあってプチ観光的な要素が詰まっているように思えた。

(2017年12月3日乗車)

特急905号 七条~淀屋橋 京阪電鉄

【プロローグ】

阪急沿線在住者である僕にとって、京阪電車というものには頓と縁がない。京阪グループというカテゴリで強いて言えば阪急駅で接続している京阪バスぐらいなものか。その程度にしか接触がないのである。

そんな僕でも京阪電車のこれは乗りたい、と思っていた列車があった。「プレミアムカ―」である。今年の夏から定期の特急列車に連結された「特別席」で、通勤電車にこの席に限っては「有料」で乗る事になる。前評判を聞きつついつかは乗ってみたいものと思ってた機会が、案外にも早くやってきたので早速試乗してみた。

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【七条~淀屋橋】

本当は始発から乗りたかったのだが、

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旅の行程の都合で途中の七条からとなった。もっとも「プレミアムカ―」は「指定席」であるため途中駅からでも着席は保証されている。

その着席保証-指定席券売り場は七条駅の場合は改札口のカウンターだった。

「すいません。次の大阪行きのプレミアムカーって空いてます?」

「ええと・・・はい、ございますよ。どのあたりになさいますか?」

「一人席があれば・・・」

「ああ、申し訳ないです。一人席はもう埋まってまして二人席だったら空いてまして・・・」

「それじゃそこの窓側で」

「ありがとうございます。500円です」

こういう感じで指定券が買えた。改札口で指定券を買うというのはなかなか新鮮な体験

だ。駅によっては「プレミアムカー」専用の窓口があるそうだが、指定席のシステム自体がシンプルなようでこうして駅改札口でも対応できるというのは色々「応用」できそうである。

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そういえばホームにはこういう空席情報が掲示されていた。この駅からの指定席の埋まり具合が一目瞭然である。この時点では空席が目立ったがラッシュが済んだ9時台ではこんなものなのだろう。

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ホーム足元の専用出入口付近には「プレミアムカー」のエンブレムを模した乗車位置案内が・・・こういう小道具が普段の通勤電車を「特別な」空間に仕立ててくれるから不思議だ。

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わくわくしながら待っていると出町柳からの特急がやってきた。見慣れた8000系の特急なのだが、指定された6号車に乗り込むと、

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独特なカタチをしているヘッドレストが目立つ2+1シートが整然とならび、一気に「日常」から「特別な空間」に入ったような気がした。

アサインされた席は7番A席。このあたりの席番の割り振り方はJR的である。9時36分に発車。出発してほどなく地上に出ると

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シートの色とは対照的に車内の色調は意外と明るい。それでいて落ち着いた感じがするあたりは「特別な空間」を演出する意図としては上出来だ。

シート周りの設備を一瞥したが、今まで特別車に縁のなかった事業者らしかぬもので

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テーブル、カップホルダー、コンセント・・・大阪まで1時間ちょっとの「特別な空間」を過ごすのに最適な設備が揃っていた。コンセントがUSBでないというのにはちょっと引っ掛かるものがあるが、それは些細な問題であるから無視しても良い。

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編成中1車両しかない「プレミアムカー」ではあるがテーブルを畳むとこういった案内がなされている。長距離列車でもない京阪特急にここまで必要かと思ったが、ピクトグラムで一瞬にして判る案内というのは海外客向けに大事なもの、ということか。

色々と設備を試していたらいつの間にか中書島を発車しており、

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木津川を渡っていた。

京阪電車の特急列車にはこの「プレミアムカー」以外にも2階建てダブルデッカー車(普通席)が連結されており、見下ろすか見上げる視線でこういった風景を楽しめるのだが、平屋ではあるもののこうしてリクライニングシートに身を委ね、ゆったりと眺めるというのも悪くない。

時折アテンダントが巡回し手元に毛布を持って回っている。そういえば車内改札がなかったのだが、手元にタブレットのようなものを持っていたので指定券の発売状況と実際の着席状況を確認することで省略できるという事なのだろう。

9時56分樟葉発車。ここから4人が乗車してきた。大阪府内だけの「プレミアムカー」利用がいることに驚いたが、指定券料金が若干安い(400円)ことも利用を促進しているのかもしれない。

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枚方市を出て京阪フリーWi-Fiを試してみる。

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最初はなかなか接続されず、何度もAPの検索に手間取ったがなんとか接続に成功。NTTの公衆無線LANサービス的なものを導入しているようでメールで登録してから接続するというスタイルのようだ。「一見客」にも敷居が低いので抵抗なくつなげられそうだが、保守が大変そうなシステムだなと思った。

SNSなどにつないで色々やっていたらもう大阪市内で

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10時16分、京橋に到着。環状線に乗り換えれば早く帰れるのだが、あくまで「始発から終点まで乗りとおす」という乗り物クラスタの不文律に従いそのまま乗車。車内はほぼここでカラに近くなり、アテンダントさんも手持無沙汰・・・

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終点・淀屋橋に到着。

5分ほどで出町柳行き特急として折り返すらしく、ホームを乗務員、アテンダントさんが慌ただしく行き来していた。

 

【エピローグ】

京阪間というカテゴリにおいて、速達性はJRに並ぶことは現時点でほぼ不可能な京阪が「特別な空間」を提供し、違った価値を世間に提示してきた意義は大きいだろう。こと京都に関して言えば海外からの観光客がやってくる機会が多く、その移動で京阪電車を使うシチュエーションも想定されることから、彼らにこうした「特別な空間」に乗ってもらい快適な移動を堪能してもらうというのは当然の帰結なのかもしれない。

願わくば指定券の購買チャンネルの充実(駅以外での発売個所の設置)、USBコンセントの設置あたりがあれば、と思わなくもない。

ともあれ、今まで有料特急を運行したことがない鉄道事業者が始めた列車にしてはなかなか上質なものが出来上がったのではないか、と思っている

(2017年11月28日乗車)

ユタカライナー関西長崎1号車 博多駅筑紫口~京都駅八条口観光バス乗降口 ユタカ交通

【プロローグ】

自分は路線バス派である、と自負しているつもりであるのだが、困ったことに今から乗る区間には路線バスがないのだ。正確にはつい最近までは路線バスがあったのだがそれが廃止されてしまった。そしていざ自分の選択肢に組み込もうとした時に、あるものを選ばざるを得ない状況になった。

廃止されたのは阪急観光バスと西鉄バスが運行していた「ムーンライト号」で、夜行バスの草分け的な存在であったものの今年の3月末で廃止になった。その経緯と考察については僕以外の方に譲るとして、選ばざるを得ない状況になったものというのはツアーバスの「ユタカライナー」。大阪のユタカ交通が運行している。実はこのツアーバス、個人的にまったく知らない存在ではなく、早朝にクルマで仕事先へ向かう際に沿道にあるユタカ交通の車庫で乗務員さんが洗車している姿を常に見ており、乗りものクラスタとしてはこの生活圏にある乗り物に興味を持つなという方が無理な相談である。

半ば不本意な選択になったなと思う一方で、常々自分の生活圏で見てきたツアーバスがどんなものなのかを確かめる、いい機会が訪れたと思い乗車することにした。

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【博多駅~佐波川SA】

博多発のツアーバスの「集合場所」としてはお馴染みの

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カフェの「BUS STOP」である。このバスに乗った時もここに集合したが、今から乗る「ユタカライナー」もここが集合場所に指定されている。特にバス待ちの客に店で何か特典がある訳ではないのだが、ツアーバスのバス停というと時として辺鄙なところにある事が多いので、こうして風雨をしのげる場所があるというのはありがたい。22時35分、

「23時発の神戸、大阪、京都行きを予約されているお客様は整理券を配りまーす」

と唐突に店の出入口にいた係員から案内があった。行ってみると

「お名前を頂けますか?」

と聞かれ答えると名簿をなぞり確認していた。そして整理券を貰う。なるほどこれを以て改札としているようだ。コンビニで決済した時に乗車券が出てこずに「払い込み証明書」だけが出てきた理由がやっとわかったような気がした。

徒歩1分とかからない場所にバス停はあったがそこは西鉄バスの「合同庁舎前」バス停・・・と、その隣に「博多駅筑紫口」と書かれたもう一つのバス停があった。これがツアーバス専用のバス停という事か。

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見慣れたユタカ交通のカラーの観光バスが客扱いをしており「すわ乗車開始か」と思ったが、どうやら10分前に出る別の便だったようだ。それにしても観光バスとは言え自分の生活圏でよく見かけるバスを見ると、路線・観光関係なしに何やらホッとする。

客扱いを済ませ少し前に動いたのでふと振り返ると、

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今夜の宿である「ユタカライナー」関西長崎1号車が滑り込んできた。便名が示しているようにこの路線は佐世保が始発である。ゆえに乗り込むとすでに両手に少し足らない程度の客が乗っていた。高速路線バスであれば運行会社のエリアが絡むので佐世保~大阪、福岡~大阪と2本で設定されるところだが、大阪の観光バス会社という事もあってか路線設定はかなり融通無碍だなと思った。

公式サイトで3列シートで運行とあったのでどこかのお古なのかなと思ったら、

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結構小ぎれいなシートが並んでいた。エアロエースの路線純正仕様のようであり中古のくたびれたシートを予想していただけにちょっとびっくりした。また車内には

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仕切りカーテンが装備されており、ツアーバスと言えどかつて運行されていた「ムーンライト号」を彷彿とさせるような設えに侮れないものを感じた。そして昨今の夜行バスでは標準装備になりつつあるUSBコンセントもついており、出入口のサービスボックスの上には使い捨てのアイマスクも置いてあった。

ツアーバスといいつつも中身は相当「路線」を意識したものになっており、ここまでやるのだったら路線免許でやればよいのに、と思わないではなかったが・・・

 ここで窓際・B席共に数席残して発車。ビル街を抜け堅粕ランプから都市高速に乗った。発車直後の案内は自動音声によるものだったがそれが終わると乗務員さんから

「改めてご案内します。トイレは中央寄りにございます・・・」

とあってまずまずの丁寧さ。そして

「途中何ヶ所かでお客様の休憩場所をお取りします。発車時間をお知らせしますので必ず時間までにお戻りください。戻られない場合は途中下車したものと判断し発車致します

となかなか厳しめの案内。いや、厳しいというよりはこれは利用する側のモラルの問題であって乗客が守るべきルールである。ツアーバスはもとより「路線」でももっと徹底したほうが良い案内だと思う。と、色々感心していたら

「車内での飲酒は御遠慮下さい」

のひとことにドキっとした。実は博多駅近くのコンビニで酎ハイを仕入れており、動き出してから夜景をサカナに飲もうと思っていたのだ。あーあ、自宅まで持って帰るハメになったか・・・「路線」ではあまり聞かない注意事項だが以前乗った便もその案内があったなと思い出した。ツアーバス共通の案内なのだろうか。

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23時10分、福岡インターから九州道へ。ツアーバスだからといって特段変わったルートを走る訳でもなくこのあたりは「路線」となんら変わりはない。そして5分後に消灯。考えてみれば長崎からの乗車組は19時台から居る訳で、いいかげん早く寝たいところであろう。

「路線」はいつのまにか巡航速度に達していた、という感じなのに対しツアーバスはメリハリのある加速と巡航を繰り返しており、「路線」に乗り慣れたカラダにはなかなか面白いフィーリングを体感できる。人によっては「飛ばしている」と思うだろうが流れへの乗り方は会社によってさまざまであろうから、安全に走っている限りにおいてはそれについてとやかく言うのはよそう。

日付が変わる直前に関門橋を渡り本州入り。うとうとしていたら減速する気配。特に案内はなく山陽道の佐波川SAで今夜最後の休憩になった。

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色々とカットを撮っていたら、同じユタカライナーのカラーリングをしたエアロエースが2台やってきた。この便の続行なのかそれとも別の場所から来たのかは不明。ちょっと覗いてみたくなったが寒さに負けてトイレを済ませるとさっさと車内へ退散した。

出入口には、

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上り便と下り便の時刻が一緒に掲載されたものがあり、その下には

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発車時刻を表示したものが置かれていた。最初は西武の夜行路線あたりで見かけたこのシステムだが、その後JRバスでも見られるようになり今やツアーバスでも出回るようになったようで、必要不可欠な存在になっているのだろう。

自席に戻り仕切りカーテンを引いて「寝る体制」に入る。

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まあこのあたりはセルフでも構わないと思う。「路線」であれば乗務員さんが引きに回ってくるところだが、運賃の事を考えれば客ができることはやったほうが、乗務員にも乗客にも心に負担を感じなくてよいだろう。

客が「出発時間を厳守」したようで1時過ぎに発車。

 

【明石SA~京都駅】

強烈に眠かったが停まった気配を感じたので、寝ぼけまなこで携帯の地図を見ると福山SAに停まっていた。時刻は失念した・・・

そしてまだその眠さの残っている中、再び停まった気配を感じたので今度は何処だ?と思うとドアが開き通路の予備灯が点いた。どうやら朝の休憩のようである。

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見慣れた看板だなと思ったら第二神明の明石SAだった。そういえば昨夜の案内でも

「山陽道工事による通行止めのため迂回します」

とあった。中国道へ迂回するのかなと思ったが、まさかの第二神明経由とは驚いた。

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ここで数人が降りて売店の方へ向かった。昨夜の佐波川みたいにまたユタカライナー同士が並ぶのかな・・・と思ったがそれは無く5時35分、発車。

昼間は渋滞の多い第二神明もこの時間はさすがに空いていて、10分ちょっとで須磨料金所に着き阪神高速神戸線へ。京橋ランプで降りて見慣れたビル街を抜け元町駅に出ると右折し

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待機中の関空リムジンや同着のウィラーエクスプレスとランデブーしながら最初の降車地・神戸三宮高架商店街前に着いた。

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時刻は6時過ぎ。とてつもなく変な時間でもなく夜行バスとしてはまずまず良い時間設定だろう。ただ今の時期(11月下旬)はまだまだ暗く、心理的に動くのが億劫な感じなのは否めないか。3人ほどが下車した。客扱いが終わると再び消灯。

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フラワーロードを南下し京橋ランプへ・・・と思ったら阪神高速をくぐり左折。コースとしてはハーバーハイウェイへ入って行くルートになる。このあたりのコース選定は各社ともに色々と考えるところがあるようで、乗り物クラスタとしては非常に興味深い。

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摩耶、六甲山の山の端がはっきり見え空が茜色に染まりだした頃、阪神高速湾岸線へ。ここでもキビキビした走りを見せ、

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気が付いたら尼崎の湾岸地帯まで来ていた。この朝の風景だけは夜行と名の付くものに乗ってきた者だけが見れる「ご褒美」だ。

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個人的には淀川を渡る際に見れるこの風景が最高の「ご褒美」だと思っている。

その淀川を渡ると淀川左岸線という新しい阪神高速に入った。ここは初めて通るのでどんな感じかと思ったがひたすらトンネルばかりで少し残念。此花区の住宅密集地を避けて神戸線までバイパスする役目があるようで、ちょうど首都高速の山手トンネルみたいな役割をしているようだ。

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大開ランプで高速を出て北港通へ。もうすっかり明るくなっていた。福島西通で左折しあみだ池筋へ。

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大淀界隈をぐるっと迂回するように回って中津へ。阪急電車と並走しほどなく大阪梅田の降車地・プラザモータープールに到着。

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バックで所定の位置にクルマを収めて客扱い。ここで数人が降りた。もっとツアーバスがいるかと思ったがご覧のように3台だけで意外と閑散としていた。オフシーズンの時はこんなものか。

7時前、ドアが閉まり再び消灯。もうこんなに外は明るいし寝る時間でもないだろうに・・・と思ったが周りではまだ数人が毛布にくるまっていたので、それなりに「需要」はあるということなのだろう。

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阪神高速には入らず御堂筋をひたすら南下し中央大通で左折。どこへ行くのかと思ったら阿波座であみだ池筋に入り千日前通へ。

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「お疲れ様でした。難波到着です」

の案内と共になんばHatchの駐車場へ滑りこんだ。ここってFM大阪のラジオ局では・・・と思ったが、どうやらラジオ局以外に音楽関係のイベントができる多目的ホールのような施設も併設しているようだ。そんなところにバス停があるとは正直驚きである。もっともなんばの地下街を通れば、地下鉄・JRとのアクセスはさほど遠くないので使えないことはないのだが、運行エリアに縛られる「路線」とは一味違う設定ができるというのがツアーバスの強みか。

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何処始発かは判らないが、同じ「ユタカライナー」が少し遅れて滑り込んできた。

客扱いが終わり再び消灯。運行中の消灯はもはや「仕様」という事か・・・

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湊町ランプから高速に入ったので、あとは豊中南まで登って名神だろうな・・・と思っていたら出入橋ランプ手前のJCTで右側へ。環状線経由で守口線に入ると今度は守口で近畿道へ。

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この守口線~近畿道の連絡路も最近できたもので、意外なルートで東へ向かうものだなと驚いた。

第二京阪に入り、もう終点は目前だなと思ったら

「最後の休憩を取ります」

と案内があって滑り込んだのが京田辺PAだった。

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昨夜の案内では深夜と早朝に1回ずつの休憩を取ると聞いていたが、乗務員さんの弁だと

「スムーズに来れたので時間調整を兼ねての休憩です」

との事。「路線」でも早着はままあることだし、ツアーバスならば未明に終点に着くなんてこともよく聞く話だが、到着時刻を意識するツアーバスというのは初めて見たような気がする。

結局7時55分から8時22分までと30分近く停まって、これまでの休憩地の中で最長の停車時間となった。

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本線に戻ると茫洋とした京都平野が出迎えてくれた。もう夜行バスに乗っているというよりは、車内が暗めの昼行バスに乗ってる趣がある。

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巨椋池から阪神高速京都線に入り、鴨川西ランプで降りた。いつも見るコテコテの京都市内の渋滞よりはやや大人しめの混雑の中を京都駅方向へ。

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終点の京都駅八条口の観光バス駐車場には8時46分に着いた。阪神高速と市内の渋滞に巻き込まれたものの、出入口の看板に書かれていた到着時刻よりも数分早めだった。

 

【エピローグ】

チケットの発券方式や停留所の設定等でこの便がツアーバスであることは明白である一方、「路線」を意識したアコモや乗務員さんの接遇等を見る限りは「路線バス」であってもおかしくないし、質としてはやや高めの部類に入る。大阪~福岡間には比較的多くのツアーバスが設定されており、それらにも実乗してみてからでないとユタカライナーのレベルがどのあたりにあるのかは判らない。が、「路線」を意識しているこの事業者の姿勢は買うべきだろうし、大阪~福岡間に「路線」の夜行バスが皆無な現時点においてはユタカライナーのレベルは、代替し得る存在に近いものと思われる。

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(2017年11月27日乗車)

48系統 西鉄大橋駅~博多ふ頭 西鉄バス

 【プロローグ】

W1系統の終点が大橋駅だったということで、さてここから何に乗ろうかと色々探すも妙案が浮かばない。そもそも今回の乗りつぶし自体が急に思いついたものだから、何も下調べをしていない。W1系統は前々から気になっていたのでいつか乗ってやろうと思っていた。しかしいざ乗り終えると後をどうしたらよいのか途方に暮れる。本気で困って駅前のバスターミナルをうろつくこと数分。ようやくネタらしいものに出会えたような気がしてやってきたバスに乗車。それが博多ふ頭行きの48系統だった。

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【西鉄大橋駅~博多駅】

もちろん下調べをしていないのでどういうルートで博多ふ頭まで行くのかわからない。乗ってから携帯で路線図を確認。ひたすら博多駅までまっすぐ進み、そこから先も博多ふ頭まではまっすぐ行くようだ。

あまり面白みがない路線だな・・・と思ったものの時刻は20時半過ぎ。もとより車窓は暗く楽しめるものでもない。面白いも何もあったものじゃない。車内は半分ほど埋まって20時37分、大橋駅を出た。

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東へ進み塩原で北へ。商店らしい風情はまさに大橋駅から1分ほどだけ続いただけで、あとは純粋に住宅地が続いた。不意に曲がってちょっと狭い道になろ狭隘路線か?と一瞬思ったものの塩原橋ですぐに普通の道路幅に戻りちょっと肩透かしを食らったような気分だった。ちなみにこのあたり、帰宅後に地図を見たら竹下のJR車庫の横だったようで昼間に通りたかったトコロである。

ここからルート的には博多駅手前まで那珂川沿いに北上するようで、ふと見たら水面が見えた。美野島公園南で時間調整。まとまった降車で停まったのは清水4丁目と数か所だけだったので早めに着くのだろう。

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21時が近いという事もあって車内はほとんど動きはなく、時折すれ違う僚車の車内も閑散としていた。このルート、博多駅と西鉄大橋を結ぶルートとしては主要に近いものらしく何台かの僚車とすれ違った。

通りの名前はいつの間にか「こくてつ通り」になっており何となく懐かしさを感じた。国鉄が消えて30年も経とうとするのに、この通りの名前だけは国鉄の存在を証明してくれているかのようだった。

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住吉4丁目を出て住吉通りを右折。ここからは博多駅から渡辺通りを通るバスによく乗る僕としてはお馴染みの風景だ。そしてここから先は、先に乗ったW1系統が天神でW系統に変わったように、このバスも48系統から99系統に番号が変わった。

昼間は混んでいてスムーズにはいかない博多駅界隈も21時になろうとする今はさほどのストレスも感じずに進める。昼間の渋滞した住吉通りを見た目にはまったくもって羨ましい。

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博多駅のバス停はバスターミナルには入らず、西日本シティ銀行の前のバス停が博多駅を名乗っていた。降りて信号待ちを含めれば駅まで5分といったところか。駅前バス停としてはまあまあ近い方の立地なのだろう。客もあらかたここで降りてしまい、車内は一気に閑散と・・・空気まで変わったような気がした。

それにしてもクリスマスまでまだだいぶ間があろうというのに、

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この賑やかさである。博多駅の駅前広場は駅改築と共にイベントスペースになったようで、イベントの特設会場になったり博多山笠の際には山車が展示されたりとなかなか活気がある。そして今は光のページェントか・・・九州の首都としての勢いを感じる一方で、昔日の静かな博多駅前を知る身には何やら違う街に来たようで少々戸惑う。

 

【博多駅~博多ふ頭】

ここからは大博通りに入りそしてひたすら港湾地帯へ突き進む。祇園町、奥の堂、呉服町・・・車窓はビル街なのだがバス停名はどこか京都を思わせるような古風な感じのものが続く。

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蔵本を過ぎ車内はなお一層閑散となり、客も片手で余るほどに。大博通りを縦断し左折。だだっ広いサンパレス前を過ぎ回送の高速バスと何台もすれ違い、右折して築港本町・・・バス停名からしていよいよ港湾地帯に入ったのだなと実感する。

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21時15分、終点の博多ふ頭に到着。方向幕を見ると副題のようの「ベイサイドプレイス」がついている。単なるふ頭ではなく観光地として売り込みをしたいのだろう。

W1系統で巨大な福岡タワーの根本から出て、天神の喧噪を通り西鉄の南の拠点である大橋駅でワンクッション。48・99系統で美野島付近の閑静な住宅地を通り、博多駅の光のページェントに見送られながらどこか小ぶりな博多タワーの根本に着く・・・いきなり始めた旅にしてはなんとなく起承転結っぽいオチがついてまとまったような気がする。

 

【エピローグ】

特に車窓等にめぼしいものがあるでもなく、ルート的に何か特筆すべき点があるでもなく、ごくごく普通の福岡近郊の路線バス、というのが正直なところである。ただ博多駅を境に風情がコロッと変わるのが肌で感じたくらいなので、路線としては西鉄大橋~博多駅と博多駅~博多ふ頭の2路線をくっつけたのだろうなとはっきり判った。博多駅近くのバスの駐車場を溢れかえすよりは、通しで運行して効率化を図ろうとするのは自然の流れなのだろう。一方で僕のように通しで乗ると、路線の空気が前半と後半でこんなにも変わるものかという事を実感できる、ある意味西鉄バスらしい「醍醐味」を味わえる路線のひとつであると言えよう。

(2017年11月27日乗車)

あけましておめでとうございます。

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平成30年(2018年)が始まりました。まだ始めて浅いブログですが、長いスパンで乗り物記事を提供できるように努めて参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

Ⓒ2017 旅する炭屋~炭屋さんだって旅したい~ひとり製作委員会