北日本観光自動車 金沢/京都・大阪線

【お断り】

撮影したはずの大阪~京都間の写真データが消滅し、写真に関しては京都以降のデータのみで構成しています。ご了承願います。

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大阪~金沢間の高速バスというと、阪急と北鉄の民鉄組とJR組がダブルトラックを構成するなど、かなり「にぎやかな」線区だったのですが、民鉄組が撤退しJR組も本数を減らすなどして寂しくなりました。

そこへ近鉄バスと近鉄Gの北日本観光自動車がこの区間へ乗り出して、趣味界隈でも驚きを持って迎えられました。

開設から少し経って乗る機会が出来たので、大阪発の便に乗ってきました。

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かなり早めに自宅を出て、地下鉄乗り継ぎでなんばへ。四つ橋線の駅からの徒歩移動なので、始発のOCATへは余裕を持って到着。

近くの牛丼屋で朝飯をすませ、乗り場へ。
北日本観光自動車のセレガが6時52分頃には姿を見せていましたが、先発便がバス停を埋めているので周回・・・56分、入線。

事前情報だと近鉄バスからの譲渡車、との事でしたが同社の4列観光タイプで、しかもトイレなし・・・本当の観光車です。ただしサボ差しがあるので路線運用に就く機会が多い兼用車のようでもあります。
4人が乗車し、7時に発車。ターミナルを出たところで自動放送。まだ乗務員さんからの案内はありません・・・


四つ橋筋を北上し、大阪駅の前を過ぎて18分に大阪駅前の乗車地に到着。11人が乗ってきて実質的な始発を見たような気がしました。その利用者の中には小団体と思しき集団もあって、まさに観光バスに乗り合わせたといった雰囲気に。22分、発車。
・・・しましたが、少し動いて再び停車。手元の券やなにやら書き込むなどの事務処理に乗務員さんは追われていました。
新御堂筋には入らず、扇町ランプから阪神高速守口線へ。近鉄バスの決まった経路のようです。
穏やかな朝の風景を見つつ、守口JCTからは近畿道の門真方面へ進路を取り、さらに門真JCTからは第二京阪へ。前に乗った軽井沢行き夜行と経路的には一緒ですが、明るい中で見ると結構目まぐるしいです。

京田辺料金所までウツラウツラし、いつしか巨椋池跡の広大な畑が眼下に広がっており、程なく阪神高速京都線に入り8時過ぎの上鳥羽ランプで高速を降り、油小路通りへ。

新幹線の高架手前で右折し18分、京都駅八条口着。

ここでも10人ほどが乗車し、まあまあの「乗り具合」に・・・
改札が済んだあたりで、近くにいたバス待ちの利用者が乗務員さんに何か訊いてい模様・・・どうやら飛騨行きと間違えてた様子。乗務員さんがバス停の時刻表のところへ行き色々教えていました。本来業務ではないところへのフォロー、ご苦労様です・・・26分、発車。
河原町通りを進む頃に乗務員さんからの案内。都合が悪くなったら最寄りの休憩所に停まるとの事、そして草津と南条で休憩するとの事、この先すごく渋滞しているとの事、それらを訥々とした感じで伝えて終わり。や、質素な感じですが必要な事は全部伝わってるので、こういう感じもいいのかも知れません。

五条、東山の坂あたりで混雑するも東山トンネルで解消。52分に京都東インターから名神高速へ入りました。

9時5分に草津PAに入り最初の休憩。

ここまで観光型に2時間ほど乗ってた訳ですが、ややピッチは狭いか…くらいなもので特に居心地が悪いという訳ではありませんでした。観光型といいながらサボ差し同様に「路線」を意識したセッティングをした車なのかもしれません。35分、発車

蒲生あたりから多賀SA間はウツラウツラ・・・目を覚ますと天気は回復しており、朝の大阪のどんより感は何処へやら。

10時18分、米原JCTより北陸道へ。さあこの先も快調に・・・と思ったのですが、

福井県下で工事渋滞の情報・・・そういえば去年あたりから北陸道って集中工事を期間と区間を決めてやってたのを思い出しました。
10時半の小谷城〜木之本間で上り近鉄便とスライド。互いに「泊り」になるダイヤというのは大阪~出雲の「くにびき号」を彷彿とさせます。

45分、山の中で福井県入り。敦賀のトンネル群を抜けると

敦賀湾がチラリ。北陸本線の旧線もこのあたりを走ってたとの事で、古の乗客もこの風景を見てたかと思うと感慨深いものがあります。

まもなく2回目の休憩地・南条SAの、その手前から渋滞。1分ほど足踏みさせられましたが、

22分、南条SAで休憩。草津PAで見た観光バスが横に並びました。
結構遅れそうな事と、終点から金沢駅までの「アシ」に不安を感じ、ここで乗務員さんに終点から一つ前の金沢駅前下車に変更を申し出ました。二つ返事で了承を貰えたのですが、その反応のよさから「そういう客」が結構居るのかも知れないと推測。
34分、発車。

47分、工事規制区間に突入。ノロノロ運転が続き、数キロほどで解消したものの周りのクルマは結構モタついてました。

鯖江あたりまでは車窓を見てましたが、次に気づくと女形谷PA・・・また寝てました(笑)

涼しい車内から見る外の景色はさわやかに見えますが、多分めちゃくちゃ暑いんだろうなーと思うと、ちょっと気分が・・・
12時35分、石川県入り。

このあたりになるとクルマの量も少なく、バスの足どりも軽いというのが客の立場からでも判るくらいに快調です。

再び海岸線に出て、義経弁慶の大立ち回りで有名な安宅の関付近を走り、

53分、最初の降車地・北陸小松着。ここで7名が下車。めいめい散っていった感じで、この近くに目的地があるのか、出迎えのクルマ待ちか・・・

再び高速に戻るも、さほど飛ばすでもなく流すように走り、

13時11分、金沢西インターで高速を降りました。

高速沿いの国道8号バイパスをしばらく走り、高架をくぐって市街地へ。気が付くとJRの高架が見えており、

32分、定刻より30分ほど遅れて金沢駅前着。駅前のバスターミナルではなく、旧金沢都ホテル前というところでした。僕はここで降りましたが、バスは営業所のある市街地の海側にある佐奇森車庫へ向けて・・・

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意外にも、この乗車が初めての大阪からの金沢行きとなりましたが、残念な事に僕の乗った大阪発の朝便は9/12から運休というアナウンスが流れました。

北陸新幹線敦賀開業で同区間は乗り換えを強いられる鉄道に対し、直行性を「売り」に新規開設したものと思われますが、思ったよりも「乗ってない」からか、それとも今問題の「乗務員不足」が原因なのか、アナウンスではそのあたりは明確にはされてませんが、いずれにしても今後は近鉄バスだけで、大阪発夕方便と金沢発朝便という「変則的」な運行体制になるようです。

【令和5年8月18日乗車】
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