関東バス 東京ミッドナイトエクスプレス京都号

【路線データ】

  • 事業者:関東バス
  • 路線名:東京ミッドナイトエクスプレス京都号
  • 車両型:三菱ふそうエアロキング
  • 路線型:都市間高速バス
  • 乗車日:平成30年6月1日
  • 乗車区間:バスタ新宿~京阪バス枚方車庫

【乗車記】

関東バスのバス停めぐり、というのをやっているのですが「そういえば関東バスの高速バスって乗ったことがないな」と気づき、東京出張の帰りにと思い立ち予約しました。シートマップを見て「!」となったのは言うまでもありません。

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バスタ新宿の「夜行タイム」はワケのわからないくらいバスが多いです。新宿の京王系とJR系、それにツアーバスを全てここに集約したのですから当然と言えば当然なのですが、大阪だとOCATがそれになるかなぁと思いつつここまで多い事はないな、と気づき「やっぱり東京か」と少し敗北感を感じました。

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22時50分、白っぽい2階建てが到着。予約サイトのシートマップで「おや?」とは思ってましたが本当に来ました、エアロキング。JR以外のエアロキングに乗るのは近鉄以来ですから10年以上ぶりです。

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その後ろではJRバスの神戸行き「プレミアムドリーム」が客扱いをやっていまして、図らずもJRと民鉄のエアロキングが揃い踏みしてました。

シートはこんな感じです。

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ハイウエイランナーの標準シートでしょうか。あっさりとしたものです。東阪間の路線ですが仕切りカーテンが付いていました。

予約時にシートマップで「1A」が空いていたので、すかさずアサインしたのはここだけの話です・・・20人ほどが乗り込んで発車。

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バスタ新宿を出ると

南海バスの「サザンクロス」と一緒に西へ・・・たぶん和歌山行きだと思います。

山手通りを南下していますが高速道路には乗らず、大きな車体を揺らしながら夜の都内をテレテレと・・・

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神泉町で国道246号に乗ったかと思うとすぐ外れて渋谷の街中へ。ほどなく渋谷マークシティの建物の中に入り、

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今夜最後の乗車地・渋谷マークシティには23時26分着。

東急バスと何の由来もない路線なのに、東急のバスターミナルに乗り入れられるというのが驚きでした。もっとも戦中の「大東急」時代には関東バスの前身がグループだった、という因縁はありますが70年以上経った今に何か「発動」するとは考えにくので、ますます謎です。

ここで2人が乗車。

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23時35分に発車し、直後に交替乗務員さんから案内がありました。

「本来は京都東まで高速道路を走行しますが、名神の集中工事の関係で草津付近から一般道を走ります。そのため各停留所に遅れが生じる恐れが・・・」

工事迂回ですか。するとエアロキングで国道1号を走れるのかな・・・とか色々妄想していたら程なく国道246号へ戻って池尻ランプから首都高へ。

やはり2階はモーメントが独特で、タイヤノイズが遠いかわりにくぐもった振動が聞こえて「2階建てらしい」響きを感じます。JRバスでもこのあたりは同じで、そういった意味ではエアロキング特有の雰囲気を醸し出している、という事なのでしょう。

周りの客はバスタ新宿出発後に空気枕を膨らましたり、ジャケットを布団がわりにするなど「旅慣れた」感じの客が多く、僕だけが「民鉄のエアロキングだ!」とわくわくしながらキョロキョロしてました(笑)

それでも東名に入ると揺れも少なくなり、周りの寝ているのにつられて僕も居眠りし、足柄SAで停まった衝撃で目が覚めました。

渋谷発車時にここで休憩する旨の案内があったので外へ出てみました。

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こんなネームプレートみたいなのを乗務員さんから渡されました。確かにさっきの「プレミアムドリーム」みたいな同色系のバスが並んだりしたら迷いますね。こういうのはありがたいサービスです。

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休憩中はJRの「青春エコドリーム」「グランドリーム」と並びました。今回は関東バスみたいな大胆な白系のカラーに惹かれましたが、奥に停まっている国鉄時代からのカラーを受け継ぐJRバスもエアロキングのカラーとしてはやはりいいなぁ・・・と思ってしまい迷うところです。

車内に戻って0時55分、発車。新東名に入ったところまでは見届けましたが、その後は「落ち」ました・・・

 

4時49分、停車している気配で目が覚め携帯のGPSを見ると土山SA・・・もう近畿か、と思いつつうつらうつらしていると草津田上で高速を降りました。昨夜の予告通り工事迂回に突入しました。

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県道を通り、気が付いたら国道1号で瀬田川を渡ってました。もう外は明るいのですがまだ5時過ぎということもあって、いつもはベタ混みの国道がガラガラ・・・東海道を真っ白なエアロキングで行く、という非日常的なシチュエーションなんてそうそう無いだろうなと思って前面展望に食い入るように見入ってました(笑)

5時半に逢坂山峠を越え、

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最初の降車地・山科駅には5時36分着。2~3人が降りていきました。

エアロキングにはちょっと狭そうなターミナルを回って山科を出ると、緩い登り坂の三条通へ。

蹴上を過ぎたあたりで、

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前面のモニターにこういう感じの案内が・・・正直これだけの案内だけじゃこのモニターも「宝の持ち腐れ」なんですけどね・・・かといってビデオ放映するほどの時間もないし、難しいところです。

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5時49分、京阪三条着。6時前から観光地で動けるってのはアドバンテージがありますね。ここで5人下車。

鴨川の川っぺりを南下し塩小路通りへ。

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京都駅八条口には6時過ぎに到着。11人下車・・・さすがに多いですね。もともと「京都駅八条口」というのは京阪バスのターミナルがあるところを指していたのですが、御覧のとおりツアバのターミナルやら既存路線の京都駅立ち寄りで一気に数が増えました。

選択肢が増えたのはいい事なんですが、間違える客もいない訳ではないのでより一層のアナウンスが必要になってきています。

出発すると東寺を見つつ左折し国道1号へ。そして途中で曲がって京守線(府道京都守口線)へ入り

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御幸橋を渡って淀川の右岸へ。もうここは京都の端・・・それにしても名神の工事迂回があったとは言え今朝から色々な興味深いルートを走っていますね・・・

淀川の土手道をトコトコ走り、大阪府に入ったあたりで土手道を離脱。

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くずは駅のバスターミナルに到着。ここでも4人が下車しました。ここも京阪バスの一大ターミナルで京都、大阪の両方の団地から路線を集めているので潜在的な利用は多そうです。

京守線に戻って次第に建物が増えてきたあたりで左折し京阪枚方市駅着。

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到着の前後は京阪バスがターミナル内をせわしく走り抜けていました。ここで5人下車。

再び京守線に戻り京都方面へ戻ったかと思うと、かささぎ橋交差点で右折し細い2車線道路をゆっくりと進み

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終点・京阪バス枚方車庫に7時13分に到着。国道1号沿いの車庫ですが僕含め3人の降車がありました。

 

初・関東バスの高速路線乗車がエアロキングというのは幸先が良かったように思いますし、迂回運行という条件下ながら2階建てバスで一般道を比較的長めに乗れたというのがラッキーだったように思います。




 

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