JR九州 特急みどり13号

この列車も、西九州新幹線で運行体系が変わると使用車種が変わりそうな気がするので、乗れるうちに乗っておきます。

台風一過で天気もまずまずの博多から。

パラパラと列車到着を待つ人を観察していたら、

朱色に塗られた783系が滑り込んできました。

これが乗車する、ハウステンボス・佐世保行き特急「ハウステンボス・みどり13号」です。早岐までは「ニコイチ」で走ります。

早速車内へ。

783系のアイデンティティでもある「A室・B室」。

国鉄末期に485系を改造した際の「経験」を活かした構造で、この車両の場合は右半分がグリーン車、左半分は普通指定車です。

今回は普通指定席へ...

ごく普通の国鉄~JR過渡期のタイプのシートですが、注目すべきはシートカラー。

黒基調のカラーに星をちりばめたような模様...これも485系あたりから導入され、JR九州の特急と言えばこのカラーリングのシート、という感じで九州全土の特急を席巻してました。

そして普通車なのに簡易ながら足置きがあり、初めて乗った時は「グリーン車かな?」と少しドキドキしたものです。

こんな感じでキョロキョロしていたら、13時31分発車。

博多発車時点で半分ほどの入り。まあ半室なので埋まり具合も効率がいいです。

44分、最初の停車駅・二日市着。

太宰府天満宮にちなんだ朱色に塗られた柱や屋根が特徴的です。乗降ゼロ...

佐賀県に入り、けやき台で停まるかな...と思ったら再加速。

基山で先行の普通列車を追い抜きました。台風の余波で全線で遅れ気味です。

56分、鳥栖着。

このカットを撮っている時に乗ってきた人から「佐賀、停まりますか?」と聞かれたくらいで動きは殆どありませんでした。

ここから長崎本線へ...新幹線と接続する新鳥栖も乗降なし。

このあたりで昼食。

今回は鳥栖駅中央軒の「旬味」という幕の内弁当。

ただの幕の内弁当と侮るなかれ。中央軒が得意とする焼売や、煮物のエビ1頭まるまる入っていてなかなかのボリュームです。それでいて幕の内の三種の神器(玉子焼き、焼き魚、かまぼこ)は入ってますし、その他の惣菜も幕の内弁当としてはごく真面目でレベルが高いように感じました。美味しかったです。

そして120キロ越え...783系の「俊足」は未だに健在です。

佐賀平野を眺めながら駅弁に舌鼓を打ってると、

佐賀着。ここから数人が乗車。やはり県都ですね...

幕の内弁当を堪能し、この文章をまとめていると

14時26分、肥前山口着。

ホームの列は博多行き「かもめ」の利用者。こちらには乗車はなく、数分遅れてやって来た「かもめ」を待って発車。ここからは佐世保線へ...

単線区間に入り、先ほどまでの俊足はどこへやら。車内は殆ど動きがなく、長閑な車窓が映画フィルムのようにゆっくりと流れています。

大町で上り博多行き「みどり・ハウステンボス号」とスライド。そういえば西九州新幹線絡みでこのあたりを複線化したようで、新たに敷かれた道床が輝いていました。

44分、武雄温泉着。

開業まで「秒読み」段階になった西九州新幹線のホームが見えます。新幹線との「並び」は撮れませんでしたが、発車直後に武雄温泉に滑り込むN700系「かもめ」を見れたので大満足です。

武雄温泉を出ると一気にローカル色が豊かになり、

上有田で普通列車の到着待ちのために運転停車...このギャップがまたいい感じです。

有田を出て、西有田信号場で上り「ハウステンボス・みどり号」とスライドし、長崎県入り。

15時14分、早岐着。ここで「ハウステンボス13号」を切り離し、晴れて単独の「みどり13号」として運転...次が終点なんですけどもね(笑)

ここで指定席から数人が下車。

18分発車のところ、23分になってようやく発車。これも台風の影響なんですかね...

ところで佐世保線って早岐でスイッチバックする訳で、当然進行方向が変わる訳ですが...

次が終点ということもあり、誰も座席の方向転換をしていません(笑)

このあたりが小倉で一斉に方向転換する「ソニック」「にちりんシーガイア」と違うところでしょうか...

逆向き車窓をしばし堪能し、

45分、終点の佐世保に到着。

折り返し「みどり22号」になるようで、そのインターバルは13分...いやはや、お疲れ様です。

 

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西九州新幹線開通後も、「みどり」に関してはあまり動きはなさそうですが、この先新たに設定される「かささぎ号」と共に、都市間連絡に加え「新幹線フィーダー特急」としての役割が増して益々の活躍が期待されます。

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