幾度となく乗ってる列車で、今回は車内で新潟で仕入れた駅弁で夕食にしたいと思います。
上野東京ラインや湘南新宿ラインが出来てからは、すっかり影の薄くなった列車ですが東北本線の「ラビット」と共に、首都圏と北関東を結ぶ中電の中では「息の長い」快速列車です。
20時16分、大宮方から回送列車として入線。2階建てグリーンに乗るのを決めていたので、どちらにしようか...と迷いましたが、
車端部の8席だけ「平屋」のところがあるので、そこに居座る事にしました。若干の圧迫感のある階下・階上席よりは「個室感」のある平屋部の方が落ち着く、というのもあるのでしょう。
と、席で悦に入ってたら、
隣にジョイフルトレインの「華」が停まってました。そういえばネット上で見た情報で、今日新潟方面を走ってたとか...高崎車なのでここが終点なのかな。
いずれにせよ稀少な「485系」の改造車で、注目度は高そうです。
36分、定刻に高崎発車。
快速、といっても熊谷までは各駅停車ですが...
さて、「居酒屋新幹線」ならぬ「居酒屋快速アーバン」開店です。
まずは新潟三新軒の「新潟産コシヒカリと海鮮のうまいもん寿司」です。
そしてこれに合わせたお酒は、
長岡の地酒「吉乃川」のスパークリング。弁当と炭酸なんて、って声も聞こえてきますが、いざ実食してみると、キツイ炭酸じゃなくやわらかな甘さと飾り付け的な炭酸の弾ける感じ。それがニシンや海老に抜群の相性を見せてくれます。
味付け蒸し雲丹は「蒸すなんて」って思いましたが、深みのある出汁と雲丹の食感が意外と合っててこれもお酒が進みます。
コシヒカリの酢飯、ということでよく噛むと酢は最低限であくまでコシヒカリがメインという方向性をしっかりつけていて、酸っぱいのに米が甘くて美味しい...
久しぶりにバランスの良い海鮮丼を頂いたような気がします。
イカン、ちょっと酔ってきました。お茶をチェイサー代わりに飲みますか。
駅弁とお酒に舌鼓を打っていたら、岡部に到着。いつの間にか埼玉県に入ってました。
そういえばこの平屋グリーンにも、2人ほど利用者が増えてました。
2食目。
同じく新潟三新軒の「鮭はらこうにのせ弁当」
イカン、丼がダブってしまった...(井之頭五郎風)
そして、合わせたお酒は
やはり長岡の地酒で「越乃景虎」
海鮮と正統派日本酒。合わないはずがありません。よく越後のお酒は「水の如し」とは言いますが、例外なくこれも抵抗なく喉を通ってくれます。鼻に空気を通すと少し甘いくらいです。
内容的には1食目の具材と重なるところがありますが、はらこ(イクラ)の粒がこちらは大きいような気がします。あと鮭のほぐし身も微妙に味付けが違うというか...裏返すと同じ具材でも弁当のバランスで味を若干変えているのかもしれません。
昨今駅弁は高い、って言われますが「それなりの手間」を考えると、これでもお値打ちだなと感じます。
そうこうしているうちに、
籠原を過ぎて、
熊谷着。グリーンアテンダントさんが乗車。そしてここから快速運転に...
「この列車は快速電車です。停まらない駅があります。ご注意下さい」
車掌さんの案内が印象的です。ほぼ各駅停車ばかりの高崎線では「少数派」の快速が誤乗を招きやすいのでしょう。
こうして夜更けに通過駅を見ると快速電車に乗ってるんだなと実感すると共に、往年の「夜行列車」に乗ってるような...それは言い過ぎでしょうか。
21時45分、大宮着。
ここて大半の利用者が降りて、乗ってくるのはパラパラと少なく...
さいたま新都心は通過し、浦和着。湘南新宿ラインなら向こうのホームですが、手前のホームに停まったのでこの列車が東北本線にいることを確認できます。
荒川を渡って赤羽着。このあたりになると乗降ともにパラパラとなって、目だった動きはありません。
最後の通過駅、尾久を通りすぎて
22時10分、終点上野到着後。
幕は既に「快速アーバン 高崎・両毛線」に...前橋まで行くようです。
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「居酒屋快速アーバン号」状態になってましたが、終点が上野だと酔い潰れても寝過ごす心配がない分、上野発着のアドバンテージがあるかな...と思いました。