【路線データ】
- 事業者:伊予鉄道
- 路線名:ハーバーライナー号
- 車両型:日野セレガ
- 路線型:高速路線バス(都市間連絡型)
- 乗車日:平成29年9月23日
- 乗車区間:松山市駅~神戸三宮神姫バスターミナル
【乗車記】
(乗継元:松山観光港リムジンバス 松山観光港~松山市駅)
松山観光港からのリムジンバスが松山市駅に着いたのが5時40分。そしてこれから乗る神戸行き高速バスの発車時刻が6時。時刻表の上では間に合う「ハズ」なんですが、イザ実際に乗り継ごうとすると何となく落ち着かないもので・・・
近くのコンビニで朝食を仕入れ乗り場へ。すでにバスは入線していたがこれは神戸行きの1本前を走る大阪梅田行き「オレンジライナーえひめ号」だ。5時50分に大阪行きが出発。しばらくして神戸行き「ハーバーライナー号」が到着。
ざっと見で15名ほどが乗車。アサインされた席は最前列の運転席通路側。別に狙った訳ではないですよ。乗車前にコンビニ発券で出てきた券面を見てびっくりしたくらいですから。松山市駅を定刻に発車。
「失礼いたします。このバスは神戸三宮へ参ります、ハーバーライナー号です・・・」
運転士さんのアナウンスは至って丁寧。何よりも案内の口上がお定まりの「ご乗車ありがとうございます」ではなく「失礼いたします」というのが新鮮に感じました。
大型車同士ならすれ違いもままならなさそうな狭い道を進み、気が付いたら国道33号に出ていました。そして松山インター口で乗車扱い。
まさに目と鼻の先に松山道のインターがあって、市街地南部の利用者への利便を図った停留所と見受けました。バス停近くにクルマが多く停まっていたので、おそらく車利用での送迎がメインの乗降個所なのでしょう。ここで7名ほどが乗車。
6時半になる前に川内インターで一旦高速を「離脱」し、そしてランプウェイ下のバス停に入って乗車扱い。ここで満席になりました。もちろん僕の隣も・・・空席で2席を占領しゆったりとした旅を、と目論んでいたのですが、考えてみれば休日の朝の関西向け路線ですからね。空席などあるハズがないと考えるのが常識でしょう。
しばらくは桜三里はどこかなと窓ごしに目を凝らしてみたり、ゆっくり近づいてくる今治小松道路を眺めたりしていたのですが瞼は重く・・・
「こちら、吉野川サービスエリアで休憩を取ります・・・」
そういう風な案内で目が覚めました・・・外に出てみると、先程松山市駅で見た大阪便が横に停まって開放休憩中。明石海峡大橋までは同じルートだから不思議な事ではないですね。
車窓は剣山山麓を遠くに見て雄大な景色が広がっています。一方、徳島道は対面通行区間(上り1車線/下り1車線)がまだまだ多く、足の遅い乗用車が居たりすると「大名行列」が出来てしまいがちで、その車がゆずり車線に入ったら踏みこんで加速、追い抜きが済んで対面区間に入ってしばらくしたらまた遅い車が・・・さっきまで走ってた松山道も最初はそんな感じだったのですが、いつの間にか4車線化が完了していたので今はスムーズです。徳島道もいずれは・・・と思うのですがはてさて、どうなりますか。
そんなこんなを繰り返して8時半過ぎ、藍住インターで徳島道を降りて一般道へ。県道を北上し高松道の板野インターを目指します。徳島道が高松道と物理的に接続していなかった頃に、高知や松山から関西を目指す高速バスが比較的スムーズに走るための「苦肉の策」として生み出されたルートと聞いています。もっとも接続成った現在においてもこのルートが選ばれているあたり、正規ルートとしてすっかり定着したということなのでしょう。
板野インターから高松道に入りましたがここも対面通行区間が残っており、それでいて交通量は結構多いです。乗務員さんも車間距離には神経を尖らせているようで、不意にブレーキを踏む一般車を前にいささか疲れ気味な様子です。
鳴門の料金所を横目に神戸淡路鳴門道へ。またもや眠くなり、次に気が付いたのが明石海峡大橋を渡っているところでした。大鳴門橋を渡っているところまでは覚えていたのですが・・・相当に寝不足だったようで。ほどなく最初の降車地・高速舞子に到着。
この下を走るJR神戸線や山陽電鉄で明石や姫路からの利用を見込んでの停車、なのかもしれませんが、一方で高速道路渋滞時の京阪神方面への鉄道利用によるバイパス的な役割を担わせているのでしょう。4人が降りました。長いトンネルを抜け、垂水JCTへ。
三宮の喧噪を遠目に生田川ランプで阪神高速を出て、市道を廻ってポートライナーの高架下をゆっくり進み、10時11分、三宮の神姫バスターミナルに到着。
ご覧の通り、JRのガード下に「格納庫」スタイルの駐車場が並んでおり、到着したバスは誘導員さんが示す番号札に従い、そこでバックで車庫入れよろしくバスをリヤから押し込むようにして入線していきます。共同運行先の神戸発着路線の乗務員さんの最後の「難関」がこの駐車場のようで、本当にご苦労様です。
(令和元年5月14日記事構成変更)