東京都交通局 草63

別ブログのネタとして取材し、一度はUPしたのですが諸事情で削除・・・でも「乗ってみました」のネタとしてはかなり良さげだったので、再構成してみました。

「草63」の起点は浅草界隈でも結構静かな雰囲気の雷門一丁目。

池袋からやってきた「草63」は浅草寿町で降車後、ここまで回送され小休止のち再び池袋行きになるようです。

出発すると駒形橋西詰で左折。これでディレクションは定まったようで、細かな右左折はあるものの基本的に北西方向へ走っていきます。

西浅草三丁目までは細かく停まる印象で、実際乗車もパラパラながら確実にあります。

大関横丁で日比谷線乗り換えの案内が・・・やや離れているような気がしないでもなく、戻りの方が長いような気も・・・

荒川区に入り、住宅地がより込み合って「下町度」が高まったようです。荒川4で左折し西日暮里駅界隈へ。

山手線(JR)と千代田線(東京メトロ)が交差する駅で、飲食店街は結構あるものの何処となくあか抜けない印象。でも、決して野暮ではなく「身の丈を知った」あか抜けなさで、眺めていてホッとするような心持ちになります。

そんな西日暮里でボルグレン社のノンステップバスを発見。欧州生まれのバスが下町を走る風景という、まるで架空の世界を描いたような絵を見たような気分です。

道灌山下を抜けて団子坂へ。家々の間を抜けたかと思うと急坂を登って落ち着いたらそこは本駒込、そして東洋大学から文京区と意外と目まぐるしいルートを走ります。

中山道に出てしばらく広い道を走っていると、再び山手線がアンダーパスで交差し巣鴨駅着。

その先にあるとげぬき地蔵前は、まさに「ぼけ封じ」で信仰を集める高岩寺の寺社町である巣鴨地蔵前商店街の最寄りです。

「草63」の輸送断面はここにあるらしく、

池袋から(行き)の区間便の起終点になっています。

この区間便、ほぼ全日に渡って運行されており、付近に巣鴨自動車営業所があることから池袋~浅草の「大運転」系統の出入庫を兼ねて頻発されているようです。

ガラガラのとげぬき地蔵前始発に乗り換えゆったりとしていたら、西巣鴨からドカッと乗車があり、その後も人数の多少はあれど基本的に乗車ペースで進み、データイムなのに車内はラッシュ状態に・・・

終点のひとつ手前のHareza池袋でまとまった降車はあるものの、ほぼ立客で埋め尽くされながら終点の池袋駅東口に到着。

まさに「吐き出される」といった感じでバス停前は降車客が散りばめられたようになります。

* * * *

王子回りの「草64」とはまさに兄弟系統で、大関横丁、西日暮里と「ザ・下町」といった風情の中を走る「草63」はまさに「庶民の足」と言っても過言ではないでしょう。

【令和5年1月9日乗車】

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