JR西日本 3448M~3248M 新快速

新快速は何百回か乗ってますが、全区間通しでレポするのはこれが初めてだったり...

山陽線を下って姫路へ。そしてネタを撮りつつホームへ向かうと、

3448M、新快速の米原経由の北陸線近江塩津行きが入線していました。
見慣れた列車とは言え、全区間通し乗車となると気持ちも改まります。

車内は50%ほどの入り。午前中のラッシュを過ぎた列車はこんなものでしょう。
定刻の10時27分、発車。
市川を渡りグイグイと加速していき、

あっという間に加古川を渡り、

10分かからずに加古川着。先行のT電が待避していました。
新快速に乗る利用者は、ほぼ一様にこちらをガン見しているのが特徴です(笑)
多分「座れるかな」「空いているかな」という心理状態がそうさせているのでしょうけど...

東加古川、土山、魚住と通過。ちょっと涼しくなったかな...と思いましたが空はまだまだ夏模様。播州路はまだまだ暑そうです。

10時47分、西明石着。
ここから複々線になり、向こうのホームには高槻行きC電が発車待ち...
列車線を飛ばし明石着。どっと乗り込んできて、波津の立ち客発生。
山陽電鉄が並行しているはずですが、新快速が選ばれる傾向が強く出ています。

恒例の明石海峡大橋見物、そして

先行して電車線を走るC電をぶち抜き快走。

しかし思うに、こうして長閑な海沿いの風景を眺めながら出勤や退勤を繰り返しているって見方によっては贅沢なひととき、と思えなくもないような気がします。

新長田で下り列車線が離れて、電車線がこちらへ。そして兵庫からは上り外側線に名称変更。

神戸着。
そしてここからは東海道本線に。2本の幹線が出会う大きな駅ですが、あまり乗降は無く静かな雰囲気です。

11時7分、三ノ宮着。
やはり神戸の中心地だけあって乗降もそれなりに多く、立ち客もやや多めに...
阪神間の住宅街の中を突っ切り芦屋着。意外と乗降は少なめですぐに発車。

西宮と甲子園口の間にある給水塔のモニュメントを見て蒸気機関車時代の東海道本線に思いを馳せ、

福知山線と東西線の乗り換え駅である尼崎着。今でこそ新快速停車駅として欠かせない駅ですが、昔はホーム2本だけのひなびた駅でもちろん新快速は通過していました。

何本目かのC電を神崎川の上で追い越し、

淀川を渡る轟音で大阪が近づいている事を実感し、

11時28分、大阪着。
乗降はやはり多く、半分以上の利用者が入れ替わったような感じです。
それにしても姫路から1時間で関西の中心に来れたというのは、当たり前と思いつつも驚異的な速さを実感します。
姫路からの乗務員さんが交代して発車。

再び淀川を渡り新大阪着。立ち客は2人ほど。
吹田のヤード群を見たかったのですが、姫路で買った「御座候」が冷めてしまいそうなので、この時間を利用しておやつタイム。
で、食べ終わった頃、

大阪貨物ターミナルへ向かう支線が分かれてヤードは終わり。
46分、高槻着。立ち客が増えてきました。この先T電は各駅停車になる事で、新快速が唯一の速達便に...

この送電塔が林立している風景、というのもなかなか壮観です。
山崎を過ぎて京都府に入り、

11時59分、京都着。
降りる利用者が圧倒的に多いのですが乗車もそれなりにあって、新快速が滋賀県内の利用も手堅く握っていることを実感します。
高槻発車時とそれほど変わらない数の立ち客を出して発車。

山科を出て湖西線が分岐し、という感じのカットを撮っていたら丁度下りの新快速(手前)がまさに眼前を過ぎんという「偶然」のタイミングでパチリ...こういう「偶然」に出会えるから、乗り鉄は止められないのですよ(笑)

大津着。ここから滋賀県を延々と北上し、その果てまでこの新快速は走る訳ですから、その長さを嫌が上にも感じざるを得ません。

石山を出ると程なく瀬田川へ...東海道本線が初めて開通したときから当時の利用者もこの風光明媚な風景を見ていたかと思うと、ちょっとしたロマンを感じます。
大学や新興住宅地が整備されてはいるものの、基本的に「停留所」扱いの小さな駅である南草津を出て、


21分、草津着。
柘植へ向かう草津線が分かれ、西明石以来の複線区間へ。
ちなみに草津~西明石の複々線は、日本で一番長い複々線だとか。
野洲で先行していた野洲止まりのT電の利用者を受けて、

今は支区扱いになった野洲電車区(京都総合車両所)の横を通過。
高崎線の籠原にある電留線が本線の真ん中に来た、といえばイメージしやすいと思います。
近江八幡で明石以来の立ち客解消...

湖東路は夏模様...

41分、能登川着。
さっき播磨名物の御座候を食べたのに、もう近江路...新快速の韋駄天ぶりにただただ驚かされます。
湖東地区の中心都市である彦根を出て

12時56分、米原着。どっと降りて東海道本線名古屋方面へ...18きっぷの季節ですねぇ(僕もですが)
そして、3448Mはここで

後ろ8両を切り離して4両という身軽な編成になり、列車番号も3248Mに。
ちょっとしたハプニングもあったのですが、それはまた別の話...
13時1分、発車。北陸本線へ。

田村着。
やはり東海道本線とは駅の雰囲気も違って、米原からたかだか数キロしか離れていないのですが、北陸に来たなぁと実感します。

10分、長浜着。ここでもまとまった下車があってやや狭めのホームはごった返していました。
彦根が湖東の中心ならば、長浜は湖北の中心地と言えます。
虎姫、河毛と過ぎ、

たかつき着。
あれ?同じ名前の駅なら1時間半前くらいに通り過ぎたはず...って、こちらは高月でさっき通ったのは高槻。
響きだけだと誤乗しそうな駅名です。

かつて北陸本線と呼ばれていた柳ヶ瀬線が分岐していた木ノ本は、今はひっそりと...

終点のひとつ手前の余呉の駅前には大きな余呉湖が...
京阪神間をブイブイいわせて走ってる新快速の車窓とは想えないくらい、車窓からは長閑さが漂っています。
短いトンネルを幾つか抜け、山科で分かれた湖西線が左側から寄ってきて、

13時33分、終点の近江塩津に到着。
降りたのは10人にちょっとプラスアルファされたくらい、といったところでしょうか。

* * * *

京阪神間では、遅れも許されないひたすら速い速達列車、なのですが姫路付近と近江八幡以北は、快速ながら何処と無く長距離鈍行の香りも少し残した、古き善き中距離電車の趣があるような気がします。

Ⓒ2017 「乗ってみました」編集管理・電話番