南海バス たかなんフットバス14便

【路線データ】

  • 事業者:南海バス
  • 路線名:たかなんフットバス14便
  • 車両型:日野セレガ
  • 路線型:高速路線バス(都市間連絡型)
  • 乗車日:平成23年5月4日
  • 乗車区間:高松駅~なんば高速BT

【乗車記】

高松駅前で恒例の撮りバスを堪能した後、17時40分のフットバス14便で帰路へ。南海バスの高速路線で新セレガは初めて乗ります。どうやらツーマン乗務で、車掌役の1人が改札で回収したチケットと席番表をチェックしたり・・・って、よく考えたらこの路線は通常ワンマン運行のはずなんですが、多客期対策なのでしょうか(この体制が後の大いなるフラグの伏線なんですが)
17時40分発車。県庁前、栗林公園前と進むものの乗車は無し、高松中央インター南で数人の乗車があった程度。

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この時点で車内は8割ほどの入りに。ここからの乗車で無札(俗に言う飛び込み乗車。名簿には名前があったようなので直前予約か)の客があって手すきの乗務員さんが乗車券の発行と現金収受業務でてんてこまい状態。ワンマンじゃこの業務で遅れるよなぁ・・・と思いつつ高速入口の電光表示板を見たら、
さぬき三木~板野 渋滞 16km
まあ予想はしていました。ゴールデンウィーク終盤、噂されている高速1000円の終了間近、対面通行区間の連続・・・とこれだけ条件が揃えば渋滞が起きない方が珍しいかもしれません(震災の影響で自粛ムード→外出の手控えで空いてるかもという淡い期待はありましたが)
予告通り高松東付近から渋滞に突入。それでもノロノロといった感じで停まる事はなかったのですが、本格的に詰まりだしたのが津田付近から。

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時計を見たら19時過ぎ・・・定刻ならば鳴門インター付近といったところでしょうか。大内付近で少し流れたもののそれも数キロだけ。加速できたのは高速取り付け部のバス停の部分だけ、ってのがなんとも皮肉です。
乗務員さんも僚車(先行している13便か)や本社の運行部門に連絡を取って渋滞状況の情報を取っているようですが、その内容は芳しくないものばかり・・・特に淡路島島内が激しく渋滞しているとの事。最後の乗車地・鳴門西バス停を出たのが19時50分頃。鳴門インターの前でようやく流れ出し、すっ飛ぶように大鳴門橋を渡って淡路島へ。
乗務員さんも長丁場になることを覚悟したのか、淡路島南SAに入り休憩・・・と思ったようですが渋滞解消直後のSAは超混雑で大型車スペースなんて空いているはずもなく、じりじりSA内を進んでそのまま本線へ。

さて津名一宮くらいからまた渋滞に突っ込むのかなぁと思ったら、まさかの西淡三原インターで高速を降りました。そういえば高松道で乗務員さんが情報交換していたとき「迂回」の言葉が頻繁に出ていたので、もしかしてという予測はありましたが本当に降りるとは・・・しかも迂回路が島内主要ルートの国道28号とは反対側の県道31号(つまり播磨灘側)というのも意外でした。対面2車線の細い道は「狭隘」というほどではありませんでしたが、大型車同士のすれ違いはかなりシビアな道でした。湊、慶野、五色といった街を抜け淡路市内へ。途中で五色町行き淡路交通の高速バスとスライドしましたが、向こうの乗務員さんがこちらを見て驚いた様子。観光バスはよく通るだろうけど、高速バスは滅多にないだろうからなぁ・・・
結局そのまま県道を走破し、淡路インター手前の路側帯に停まって乗務員さんが交替。リヤ付近の空席が乗務員さんの休憩場所みたいでしたが、そこへ戻る乗務員さんへ客が「お疲れさん」と労いの言葉をかけていたのが印象的でした。
明石海峡大橋は予想通り、料金所からの合流道路がすでに渋滞。ピークだったのは橋の中央付近でしたが後は流れて舞子トンネルも普通に走れて少しばかり拍子抜け・・・少し居眠りしていたら減速の気配があって気がついたら阪神高速の白川PA。どうやら正規ルートの神戸線には入らず、布施畑JCTまで突っ走って北神戸線に入った様子。時刻は23時過ぎ・・・

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「遅れまして申し訳ありません。こちらで10分ほど休憩を取りますので・・・」
正規のダイヤだと開放休憩なしの路線だけどこうしたイレギュラーな事態での、しかも普段だとありえない箇所での休憩ってのは深夜ながらテンションが上がります。同じく遅延しているであろう三ノ宮行き高速バス(神姫バスで始発は不明)も少し離れて開放休憩していました。
白川PA発車後は快調で、箕面から新神戸トンネルに入り、出口の生田川から阪神高速神戸線へ。なぜか京橋までバックしてハーバーハイウェイに入り住吉浜から阪神高速湾岸線へ。多分正規ルートに戻る意味で後戻りしたものと推測。湾岸線から大阪港線に入り環状線を半周。

「大変遅れて申し訳ありません。長らくのご乗車お疲れさまでした。まもなくOCAT到着です。時間が遅いためOCATの入口は閉鎖されております。別の場所につけますのでしばらくお待ちを・・・」

0時15分、湊町ランプで出るもののOCATへの取り付け部へは入らずぐるっと一周してOCAT前の市バスのバス停に停車。OCATが24時間運用だったらこんな事もないのだろうけど、市との第3セクターでは無理なのかもしれません。ここで半分以上が下車し車内は僕を含め4人・・・終点のなんば高速バスターミナルには0時25分に到着。

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「この先帰宅が出来ない方にはバスを1台用意しまして、始発の電車までご利用できるよう手配しております。ご希望の方は・・・」

バスホテルか!と一瞬喜び勇んだのですが、手持ちの携帯やらPDAを充電させねばならないのと、「足を伸ばして寝たい」と体が欲していたのでやむなく辞退。降りた客のうち2人ほどがどうもバスホテルを待っている様子。あと1便到着してから車両を回すとの事ですが、どこからの到着便なんだろうか・・・

3時間の延着は初めての経験でしたが、2人乗務というのは多分こういう事態を想定しての体制を組んでいるんだなと運行計画の周到さにプロの仕事を見たような気がしました。次の「遅延」では絶対バスホテルに挑戦します。多分(笑)

(令和元年5月20日記事構成変更)

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