京阪電鉄 特急905号

【路線データ】

  • 事業者:京阪電鉄
  • 路線名:特急905号
  • 車両型:8000系
  • 路線型:都市間路線(特急)
  • 乗車日:平成29年11月28日
  • 乗車区間:七条~淀屋橋

 【乗車記】

京阪電車というものには頓と縁がない阪急沿線民ではありますが、乗りたいと思っていた列車がこの「プレミアムカ―」でした。前評判を聞きつついつかは乗ってみたいものと思ってた機会が、案外にも早くやってきたので早速試乗してみました。

旅程の都合で乗車は京都駅にほど近い七条駅から。改札口のカウンターでこんなやりとりから始まりました。

「すいません。次の大阪行きのプレミアムカーって空いてます?」

「ええと・・・はい、ございますよ。どのあたりになさいますか?」

「一人席があれば・・・」

「ああ、申し訳ないです。一人席はもう埋まってまして二人席だったら空いてまして・・・」

「それじゃそこの窓側で」

「ありがとうございます。500円です」

改札口で指定券を買うというのはなかなか新鮮な体験ですねぇ・・・

ホーム足元の専用出入口付近には「プレミアムカー」のエンブレムを模した乗車位置案内があり、こういう小道具が普段の通勤電車を「特別な」空間に仕立ててくれるから不思議です。

f:id:tabisuru_sumiya:20190508224030j:plain f:id:tabisuru_sumiya:20190508224046j:plain

わくわくしながら待っていると出町柳からの特急がやってきました。指定された6号車に乗り込むと、独特なカタチをしているヘッドレストが目立つ2+1シートが整然とならび、一気に「日常」から「特別な空間」に入ったような気がした。

アサインされた席は7番A席。このあたりの席番の割り振り方はJR的ですね・・・

f:id:tabisuru_sumiya:20190508224110j:plain f:id:tabisuru_sumiya:20190508224125j:plain

シートの色とは対照的に車内の色調は意外と明るい。それでいて落ち着いた感じがするあたりは「特別な空間」を演出する意図としては上出来じゃないでしょうか。

シート周りの設備を一瞥。テーブル、カップホルダー、コンセント・・・大阪まで1時間ちょっとの「特別な空間」を過ごすのに最適な設備が揃っていた。コンセントがUSBでないというのにはちょっと引っ掛かるものがあるが、それは些細な問題でしょう。

f:id:tabisuru_sumiya:20190508224152j:plain f:id:tabisuru_sumiya:20190508224205j:plain

編成中1車両しかない「プレミアムカー」ではあるがテーブルを畳むと裏面にはこういった案内が書かれてました。長距離列車でもない京阪特急にここまで必要かと思ったが、ピクトグラムで一瞬にして判る案内というのは海外客向けのみならず便利ですね。

色々と設備を試していたらいつの間にか中書島を発車しており、木津川を渡ってました。

時折アテンダントが巡回し手元に毛布を持って回っている。そういえば車内改札がなかったのだが、手元にタブレットのようなものを持っていたので指定券の発売状況と実際の着席状況を確認できるので業務の負担軽減にもなっているようです。

f:id:tabisuru_sumiya:20190508224255j:plain f:id:tabisuru_sumiya:20190508224311j:plain

9時56分樟葉発車。ここから4人が乗車してきた。大阪府内だけの「プレミアムカー」利用がいることに驚いたが、指定券料金が若干安い(400円)ことも利用を促進しているのかもしれません。

枚方市を出て京阪フリーWi-Fiを試したのですが最初はなかなか接続されず、何度もAPの検索に手間取ったがなんとか接続に成功。NTTの公衆無線LANサービス的なものを導入しているようでメールで登録してから接続するというスタイルのようです。「一見客」にも敷居が低いので抵抗なくつなげられそうだが、保守が大変そうなシステムだなと感じました。

SNSなどにつないで色々やっていたらもう大阪市内で10時16分、京橋に到着。環状線に乗り換えれば早く帰れるのですが、あくまで「始発から終点まで乗りとおす」という乗り物クラスタの不文律に従いそのまま乗車。車内はほぼここでカラに近くなり、アテンダントさんも手持無沙汰・・・終点・淀屋橋に到着。

f:id:tabisuru_sumiya:20190508224338j:plain f:id:tabisuru_sumiya:20190508224351j:plain

5分ほどで出町柳行き特急として折り返すらしく、ホームを乗務員、アテンダントさんが慌ただしく行き来していました。

 (令和元年5月8日記事構成変更)

Ⓒ2017 「乗ってみました」編集管理・電話番