JR九州バス 広福ライナー19号

【路線データ】

  • 事業者:JR九州バス
  • 路線名:広福ライナー19号
  • 車両型:三菱ふそうエアロエース
  • 路線型:高速路線バス(都市間連絡型)
  • 乗車日:平成29年11月27日
  • 乗車区間:広島BC~博多BT

【乗車記】

広島への到着の高速バスやら一般路線の最終便などを見送って、23時半過ぎに真っ赤なエアロエースがやってきました。

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今夜の「19号」はJR九州バスの担当でした。

以前は広福ライナーの夜行便はJR九州バスではなく中国JRバスでしたが、高速バスの運行規定が変更され回送距離の長い中国JRバスがこの規定に抵触することから、福岡側の事業者であるJR九州バスが担当するようになりました。

この路線には何度も乗っているので4列シートであることは知っていましたが、JR九州バス担当での夜行便は初めてで何か変わったものがあるのではと期待していましたが、特に何もない後部トイレ配置のごく普通の4列シートが並んでいるだけでした・・・

着席してしばし乗り込んでくる客を眺めていたら、

「はい、荷物は自分でトランクへ入れて下さいねー。置きっぱなしだと置いていきますよー」

という乗務員さんの声が聞こえた。

ワンマン運行で改札に忙しい上にポーターの役までしていると、とても定刻には出発できない。それ故の「セルフ」トランクのお願いなのでしょう。

2分ほど遅れて発車。ターミナルを出て左折し横川にほど近い中広ランプから広島高速のトンネルに入りました。23時50分、大塚駅で乗車扱い。

アストラムラインの高架下をしばらく走り、広域公園前で最後の乗車扱いのため停車。

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広福ライナーもずいぶんキメ細かく停まるようになりましたねぇ・・・と一人感慨に耽っていると車内案内があって、型通りの案内のあと

「・・・次の宮島SAでの休憩のあとは、明朝に1回お客様への休憩をお取り致します。それまでの間、途中で長く停まっている事がありますが車両点検と乗務員休憩のためでお客様は降りれません・・・」

うーむ、明朝の休憩地がどこなのかちょっと楽しみです。

五日市インターから山陽道に入り、一気に加速し快適なハイウェイクルージングを・・・とはならずしばし走って減速。

「宮島SA到着です」

今夜最後の休憩地に到着。車内の暑さにちょっと閉口していたところだったので涼みに外へ出てみました。

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僕以外にも何人かがパラパラと出てトイレに行ったり休憩施設に入ったりと思い思いに過ごしていた。サービスエリアだけあってこの時間(0時過ぎ)であっても軽食堂は営業中だし売店も開いていましたが、人気は昼間の喧噪に比べるとほとんどなくひっそりとしていました。

バスに戻って色々寝支度をしていると乗務員さんが前方の遮光カーテンを閉めてました。

「お待たせしました。発車します」

そう案内があってジリジリと動き出しましたが、このカーテンを見ると無言で「さっさと寝ろ」と言われているようで観念するしかないですね。出発直後に消灯。

岩国あたりまでは寝ていても漏れてくる灯り等でだいたいの場所が分かりましたが、それからは意識も定かでなく気づいたら停まっていました。時計を見ると1時半を過ぎたところで携帯のナビで検索すると佐波川SAでした。。

それにしても・・・暑い!今は気候的には冬なので暖かいのはありがたいのだが、それも度を越すと夏と一緒で暑いのはたまらない。暑さを堪えて目を瞑ってみる。うとうとするがハッとして時計をみたら2時過ぎ。そしてまた目を瞑る・・・この繰り返しで何回目かのハッでようやくバスが動き出しました。夜中に僕はいったいなにをやっているのでしょうか・・・(笑)

 今度は途中で目が覚める事もなく、乗務員さんがサイドブレーキを「プシュッ!」と鳴らした音で停まったことに気づきました。

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降りてナビを見たら吉志PAだった。ようやく暑さから解放され、大いに涼んでいると2台の九州産交のバスが停まっていることに気づきました。奥が「サンライズ号」で手前が「あそ・くま号」・・・ますます九州入りをしたことを実感します。

そろそろ冷えてきたかなと思いバスに戻りましたが、車内はまだまだ白河夜船状態でした。特に案内もなく再びバスは動き出し、しばらくすると

「まもなく小倉南インターです・・・」

という自動案内が流れました。

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インターチェンジに張り付くようにあるバス停で、「小倉」とは名乗っていますが市街地まではずいぶんと遠く寂しい所。3人が下車していきました。

本線に戻ると変なものでまたウトウトし始めました。適度に涼も取れて心に余裕が出来たためなのかもしれません。遠賀川を渡ったところは見ていたような気がしましたが、次に気が付くと福岡インターを降りていくところでした。

6時41分、呉服町ランプで高速を出ると目の前には赤いバスが・・・同じJR九州バスで走りながら携帯でチェックをすると松江からの「出雲ドリーム博多号」のようです。九州を走るJRの夜行列車が皆無になった今、JRの関連会社であるJRバスが福岡から松江と広島に夜行便を運行しているという事に何か因縁めいたものを感じます。

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博多バスターミナルに6時49分に到着。到着ロビーで荷物を整えていると、九州島内の都市へ向かう高速バスが何台も滑り込んできました。バス王国・九州の1日が始まりました。

(令和元年5月16日記事構成変更)

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