旅する炭屋~炭屋さんだって旅したい~

炭屋です。ヲタです。人畜無害です。何処かへ行ったり過去に前に挙げた内容を再掲したりしてます。

はじめてお越しになられた方は、ここを御一読いただければ幸いです..._〆( ´・ω・‘)

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はくたか569号 上越妙高~金沢

■プロローグ

「北陸新幹線に乗るぞ!」と意気込んで乗った訳ではない。事の始まりは首都圏から福井に向けて青春18きっぷでテレテレ移動していた時の事だった。長岡回りでいかにも18きっぷ旅らしいルートを取っていたのだが、宮内あたりでふと携帯で目的地の時刻表を確認していたらあまりにも遅くに到着することに今更ながら気づいた。

遊びでの移動ならばそれでもいいのだが明日は仕事だ。今回の18きっぷは仕事と仕事の合間に出来た時間で遊びがてらの移動、というのが自分の中での位置づけだ。あまり遅いというのは明日の仕事に差し支える。

このあとは長岡にいったん出て今度は直江津行きに乗り換えて三セクへ・・・という風にプランを立てていたが「そういえば北陸新幹線ってまだ乗ったことないよなぁ?」と気づいて再び携帯で新幹線経由の時刻表を検索したら・・・早い。この時間であれば宿舎で落ち着いていられる。どうせ三セク区間(直江津~金沢)だって18きっぷでは乗れない区間で、同じ追い銭を払うのであれば未乗の北陸新幹線を選んだ方が趣味的にも明日への仕事的にも有利だ。

という訳で携帯の「モバイルSuica特急券」で上越妙高~金沢間の北陸新幹線の指定券を取った。「みどりの窓口」に行かず予約決済できるシステムにただただ驚くばかりだ・・・

 

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■上越妙高~金沢

直江津からえちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインで上越妙高へ。ここは信越本線時代には「脇野田」を名乗ってたはずだが、新幹線開業にあわせ駅の位置を変え名前も変えたようだ。新幹線駅が「脇野田」だと東京の人には「何処?」と突っ込まれるのは目に見えているので駅名の変更は妥当な判断なのは判るのだが、「新山口(旧小郡)」同様に由緒ある駅名が時代と共に消えていくのは少し寂しいものである。

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無機質な壁や天井に囲まれた都会の駅・・・と思いきや材木の質感を出した天井の構造材や灰色でも少し温かみのある壁で構成された駅で思わず唸る。このテのインフラ設備はどうしても画一的な建築物になりがちな中で、地元色を打ち出そうとしている努力が垣間見れてなかなか楽しい。

自動改札を抜けホームへ。

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こちらは装飾の少ない、屋根の梁が視界の中で主張する質実剛健とした雰囲気に包まれていた。上越地方は新潟の中でも多雪な土地柄と聞く。雪が降ったところで運行に微塵の影響もないという頑丈さを利用者にアピールする意味も込められているのだろう。

 

列車を待つ間、上り長野方面行きホームに東京行きが滑り込む。足早に乗り込む乗客の近くで家族の見送りらしき一団が列車に向かって手を一生懸命に振っている。こういう光景は在来線ではよく見られたものだが、新幹線であってもなんとなく和む。

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ややあって長野方が列車が滑り込んできた。

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はくたか569号の金沢行きの入線である。手元の携帯に示された号車は5号車、ほぼ真ん中あたりだった。車内に乗り込みアサインされた席へ行くと3人掛けシートでそこには妙齢の女性2人連れがB・C席を占拠中・・・僕は窓側のA席なので何とはなしに気まずい。「チョットスミマセン・・・」小声でささやきつつ前を通り着席。

ほどなく発車し静かに、かつグイグイ引っ張られるような感覚を覚えた。隣の女性2人組は最初の数分はこちらを品定めするような感じで見ていたが、いつの間にかおしゃべりに興じていた。ちょっと気楽になってきた。

車掌さんが改札にやってきたが、新たに乗ってきた僕に誰何することなく手元のタブレット端末を見ながら巡回するだけ・・・たぶんあの画面に指定券の発売状況が出ていて車掌さんはその確認だけなのだろう。「モバイルSuica特急券」同様に技術の進歩の凄まじさに脱帽するしかない。

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車内は8割ほどの入りでなかなかの盛況。夏休み期間ということもあってか大きなスーツケースが座席の間で顔を覗かせていた。

実は北陸新幹線の車両自体は「初」ではなく、今年初頭に上越新幹線内でひと駅間だけ乗車した。その時はまさに「初」だったのでキョロキョロしているだけですぐ降車駅に着いてしまったのだが、今回は途中駅からの乗車とは言え終点まで乗るのでじっくり感触を確かめられそうだ。

基本的に暖色系の色調でまとまられており、シートはJR九州の車両か?と思うくらい真っ赤なモケットが並んでいた。

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普通車ながらヘッドレストは少し動き、自分の都合の良い場所に頭を持っていけるというのがなかなか良い。足元にコンセントがあるというのもうれしいもので、携帯を手ばせない現代人には普通車と言えどもはや必要不可欠なアイテムだろう。

ところで僕が今乗っているはくたか号は、ご覧のように

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 数字の前に書かれたアルファベットの「E」が示すようにJR東日本の所有編成で運行されているが、座席前の網ポケットを見ると

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JR東日本の車内誌「トランヴェール」とJR西日本の「西Navi」が仲良く「同居」していた。JR東日本の電車であれば「トランヴェール」だけで統一していても何ら不思議ではないのだが、乗り入れ先のJR西日本の雑誌も置くというあたりに2社で北陸新幹線をじっくり育てていこう、という意志を感じた。

キョロキョロしたりあちこち撮ったりしているうちに、

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 トンネル群を抜け日本海が見えたかと思ったら、

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30分かからないうちにもう富山県に入っていた。山陽新幹線でお馴染みのJR西日本の横長駅名板だが、山陽新幹線以外で見れたことにちょっと感動した。しかし「黒部」と「宇奈月温泉」の都市と観光地を1枚の駅名板に盛り込んだって、集客のためと判っているもののかなり「欲張って」いるように思える

(地元の「川西池田」も似たようなものだが・・・)

富山で隣の女性2人組が降りてようやくリラックスできた。そういえば上越妙高からこのかた、駅に着くたびに降車はチラホラあったものの乗車はほとんどなかった。山陽の広島以西も似たようなものだが、ぱっと見は山陽よりも東京指向が強そうな印象だ。

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海が消えると一面の田園地帯が広がる。時間はもうすぐ18時・・・青い空に少し茜色が差し込み始め良い暮色が車窓に広がった。

石川県に入りトンネルを数本やりすごし、一気に街の中へ突入する。減速はしているが建物が近いため車窓は慌ただしく流れる。

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終点の金沢には定刻に到着。どっと吐き出された人波は数か所にしかない階段へ吸い込まれていったが、僕は「初」北陸新幹線と離れるのが惜しい気がして人波に逆らうようにしばらくホームに佇んだ。

 

■エピローグ

突然乗った割には充実していた、というのが正直な感想で、また「モバイルSuica特急券」で途中駅乗車であるにも関わらず正規料金より割引があった、というのも心理的な(経済的にもだが)ハードルが低いように思えた。

北陸新幹線は北陸三県(厳密に福井県へはまだやってきてないが)と首都圏を物理的に繋げたことから、それまで遠いイメージのあった北陸地方を間違いなく首都圏においては「近い存在」にした。そして一方で僕のような途中駅から乗ってくる「飛び込み客」(当日にフラッと乗ってくる客)に対して、「この列車は北陸と東京を結ぶ客専用だからお前は乗ってくるな」的な雰囲気を見せない敷居の低さ(先述したモバイルSuica特急券の存在もその一因)があって、北陸~首都圏直通指向の強い路線にあって一見客(途中利用者)にも「懐の深い」路線になっているなと思った。

北陸新幹線はこの先敦賀まで延びる工事が随所で始まっており、つい最近では小浜経由で大阪へ乗り入れる事が決定された。東海道以外の新幹線が東京大阪間で開業するという一大エポックで沿線は沸き立つことだろうが、一方で僕が今回体験したような一見客にあっても色々な意味で「懐の深さ」を感じさせるものでもあって欲しい。

(2017年8月4日乗車)

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