中国バス 広福ライナー19号

【路線データ】

  • 事業者:中国バス
  • 路線名:広福ライナー19号
  • 車両型:いすゞガーラ
  • 路線型:高速路線バス(都市間連絡型)
  • 乗車日:平成24年7月17日
  • 乗車区間:広島BC~博多BT

【乗車記】

ゆっくりと近づいてきたバスは今夜の「宿」となる「広福ライナー19号」福岡行き、中国バス担当便。「広福」の夜行で非JR系はこれで2回目くらいですか・・・
行列の後ろに並んでこの便の乗車率を把握してみたのです、ほぼ「満席」に近い入りです。実際2日ほど前に「発車オーライネット」で空席を確認しましたが、「5席以下」だったので、アサインされた席の隣も埋まっているんでしょうね・・・
車内に入り真ん中あたりの通路席に座ると、ものの数分で「失礼します」と隣客が・・・4000円で寝ながら移動できるのだから人気も高いはずです。

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23時35分を若干過ぎたあたりで発車。バスセンターのスロープを滑るように降りて、あっという間にアストラムラインの高架下へ。最初の乗車地・不動院前は停車するも乗車ゼロ。続いて停まった中筋駅は3人ほどが乗車。これで今夜の「広福ライナー19号」の客が確定。ぐるっと車内を見回すとホントに数席しか残ってません。

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広島インターから西へ進路を取り、ほどなく最初の休憩地・沼田PAに到着。

「今夜最後の休憩場所です。お買いもの、トイレ等にぜひご利用下さい・・・」
乗務員さんに促されるようにほとんどの客が降りて、PA内はかなり賑やかに。
トイレを済ませ、サイト用の写真を数枚撮っていたら乗務員さんと話す機会があって、

「今度の改正で広島のJRさんがこの路線を止めて、九州のJRバスさんに任せるそうです」
との情報を聞き驚愕。それとなくその事情を聞くと、
「乗務員の拘束時間が、関東の事故のあと厳しくなったでしょ。ウチは福山に車庫があるから何とかクリアしたみたいですけど、中国JRさんが福山到着後広島だったか岡山まで回送するからその時間で引っかかるんです。それでJR九州バスさんに来てもらうようですね。休憩はウチの車庫で出来ますし・・・」

関東の事故とは関越道のツアーバス事故の事で、乗務員の疲労による判断ミスが事故の要因のひとつになっており以降、乗務員のハンドル時間の基準を厳格に定めるようになり、その余波を受けて「広福ライナー夜行便」も事業者の交替を余儀なくされる格好になっています。
ともあれ、JR九州バスが夜行便を担当するというのは「レインボー号」「サザンクロス博多号」以来なのでどういう車両が来るか楽しみです。

 

この情報は聞いた当時(2012年7月)にはまだ公式にアナウンスされていなかったので弊ブログはもとよりtwitterにも情報は出してませんでした。現在は運行も開始しているので公表します。単にこの記事をUPするのが遅かっただけですが(笑)

 

バスに戻って乗務員さんが前方の遮光カーテンを閉めて出発。ほどなく減光・・・

途中、停まった気配を感じ携帯電話のGPSを動かし場所を検索したら玖珂PA・・・山口県には入ったんだなと思い再び寝込み、次に左右の揺動で気が付いたら美祢付近を走行中でした。もうカーテンの隙間から薄日が差し込んでおり朝の雰囲気を感じます。
「おはようございます。まもなく朝の休憩場所の壇ノ浦PAに着きます・・・」
PA内に入るものの、空いたスペースが無くようやく見つけたトラックとトラックの間にバックで車庫入れし、ドア開放。

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近くには名古屋からの「どんたく号」名鉄バス担当便も同じように開放休憩していました。向こうもこれから行う北九州地区の降車に備えての休憩といったところでしょうか。
やっぱり関門橋を下から望める展望台は人気の高い絶景ポイントのようで、「広福ライナー」の客はもとより「どんたく号」やツアーバスの客も集まってきてちょっとした観光名所的な雰囲気になってました。

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休憩のち本線に戻ると、夜のように飛ばす風でもなくまったりと流し小倉南インターで降りて料金所手前の側道に入りバス停着。ここで4人ほどが下車・・・高速バスのバス停といいながら周りは田んぼが広がる長閑な場所・・・朝日に稲の若草色がまぶしくもあり美しくもあり。

6時半過ぎの九州道はまだ物流関係のトラックの天下です。が、すでに通勤車のラッシュも始まっており「広福ライナー」もその流れにやや阻害されながらもなんとか縫うように走り、福岡インターを出て都市高速へ。

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ここは渋滞することなく呉服町ランプで高速を流出。
7時10分に博多バスターミナル着。む、つい「博多駅交通センター」って言ってしまいそうですね。

4列夜行は疲れますが、このくらい距離でこの運賃ならばコストパフォーマンスのつり合いはよく取れているのではないでしょうか。

(令和元年5月21日記事構成変更)

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