旅する炭屋~炭屋さんだって旅したい~

炭屋です。ヲタです。人畜無害です。何処かへ行ったり過去に前に挙げた内容を再掲したりしてます。

はじめてお越しになられた方は、ここを御一読いただければ幸いです..._〆( ´・ω・‘)

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寝台特急 サンライズ出雲号 東京~姫路

事の発端。


客「炭屋さん。納めてもらった荷物入らないよ~」
俺「えええ、どうやってもですかぁ?」
客「うん、現場が工事やってるからさぁ物理的に無理だよ」
俺「お客さんところで預かってもらって後日じゃ・・・」
客「ホントに(寸法的な意味で)無理なんだって。荷姿変えて再納品かな」
俺「(´・ω・`)」


まあこんなやりとりがあって諸手配を済ませ、納品可能な分の納品作業を見届けて現場を脱出。とはいうものの、予約してた航空便には到底間に合う時間じゃないし泣く泣くキャンセル(それほど手数料も取られなかったのが幸い)
都内に出てメシ食ったり、アキバを散歩したり、銭湯に入ったりして時間を潰し東京駅に到着。

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はい、これに乗ります。
納品不可という声を聞いて「手続きしてきます」と客先に断って一度現場をエスケープした時に、仕事の連絡を済ませた直後に航空便をキャンセルするよりも先に首都圏の某JR駅へ行き「今夜のサンライズで姫路まで普通指定。どっちでもかまいません」って窓口で言うと「出雲なら空いてますね」という回答。すかさず購入し1時間後くらいに現場へ復帰。サンライズの払い戻しと航空便の払い戻し手数料を比較したらどっちもどっちなんですが、「この現場は長引く」って予感がしたのでどっちに転んでもいいようにしました。

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この幕は「撮る」ことはしょっちゅう機会があるのですが、「乗る」というのは2度目です。
ホームに上がるとすでに入線していて、カメラを構えた人が右往左往していました。もう登場して20年が経とうとしているのに人気は相変わらずです。2016年3月ダイヤ改正以降「日本で唯一の定期寝台列車」になったってのも大きいのでしょうけれども。


今回アサインした席はこちら。

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「普通指定で」というくだりで気づいた人もいるでしょうけど、お察しの通り今回選んだのは「ノビノビ座席」です。終点まで旅行するなら寝台を選んでたでしょうけど何せ当日にお目当ての寝台を取れる訳もなく、そして近畿圏で最初に停まる駅である姫路で降りなきゃならないので、そういう事情からターゲットは最初から「ノビノビ座席」にしてました。
券面に書かれたところに荷物を置いて、上下や前後左右を見たのですが・・・結構狭いです。最初桟敷みたいに一面のカーペットなのかな、と思ったのですが一人分の仕切りがあってそこに掛け毛布が一つあるだけ。あとは海側に小さなテーブルと読書灯、窓とスクロール式のカーテンだけ・・・あくまで「座席」ですから過剰な設備はなくそれほど広いものでもないと頭でわかっていたつもりですが、実際こうしてみると結構狭いものだなぁと実感しました。


隣は20代のカポーな御ニ人、反対側は一人旅のDD(男子大学生)って感じの人で、荷物を置いてざっとノビノビ座席の客層を見てみたのですが20~30代の若い人が多いです。大学時代に非鉄の友人から「夜行列車なんて玄人が乗るも」なんて言われたことがあったのですが、ニーズと設備がマッチすれば席は十分埋まる(利用される)って事でしょうか。


22時、定刻に発車。新橋あたりで車掌さんが改札にやってきました。
制服を見るとJR東日本のもの、返された券面にも「東京車掌区」の文字が・・・つい最近まで「サンライズエクスプレス」はJR西日本の車掌さんが始発から終点まで乗務されてたのですが(瀬戸号のみ児島~高松間はJR四国担当)、いつの間にか会社境(熱海・米原)で乗り継ぎをされるようになったようです。2~3人のカレチさん(車掌・国鉄時代は専務車掌)が4日往復するとその経費も大きく、それならば沿線各会社の乗務員にさせた方が人件費的に圧縮できる・・・という事なのでしょうか。夜行と言えど効率化の波には逆らえない一抹の寂しさはありますが、列車そのものが無くなるよりはマシ、と思っておきます。

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はい、さっそく呑んでます。
ひと昔前であれば夜行列車に揺られながら杯を傾けるなんて当たり前のように出来たものですが、今や「サンライズエクスプレス」に乗らないと不可能な事になってしまったというのがこれまた・・・これで電車の容赦ない加速ではなく、客車のもっさりとした感じであればより良かったのですが先にも書いたように「夜行が残ってるだけマシ」、贅沢は言わないでおきましょう。


横浜を出て外の灯りが少なくなり、いよいよ「夜汽車」の風情が出てきました。車掌さんからの「おやすみ放送」も終わって明朝は岡山到着前まで放送は緊急時を除いてしないとの事。姫路で降りる僕は寝過ごす可能性が高いので寝なければ。

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カーテンも形ばかりですがちゃんと付いてます。みっともない寝姿を直接見られる事はないですね。
ところで「狭さばかりが目立つ」と書きましたが、この「ノビノビ座席」2段式になってまして上段にも同じ構造の「半桟敷席」が並んでいるのですが今回僕がアサインされたのは下段の席。「狭さ」を強調するのであれば上下も・・・と思ったのですが、カラダを横たえて寝て2階の床までの高さを見てみたのですが、これが意外にも「高い」(広い)ものであったことに驚きました。車両自体の全高も高いってのもあるのでしょうけど、さすがに内装の設計は背高ノッポな人が多い現代の設計になっているんだなと当たり前の事に妙に感心してみたり。


時折加速する感じをカラダ全体で受けて、ちょっとまどろんだかなと思ったら停車。見ると熱海に到着したところでした。
沼津到着前まではゴロゴロしてたのですが、どうにも目がさえてきたのでミニロビーへ。

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傍にあった自販機でジュースを買い、静岡あたりまで流れる夜景を見ながらまったり・・・しようと思ったのですが、反対側の席にはJD(女子大学生)さま御一行が陣取って携帯を見ながら何やらおしゃべりに興じておられ楽しそう・・・オジサンの神経はそういう雰囲気に耐えれる設計にはなってなかったので富士到着の減速時に早々に退散。
結局由比~興津の夜景は自席から見る事になりました。いろんな意味で「サンライズエクスプレス」は若者に支えられている列車なのだなぁ、と思ったり。


静岡到着はなんとなく覚えていたのですが、あとはぐっすり寝入ってしまい携帯のアラームが鳴った5時にカーテンを開けると線路が2本と海が見えてたので、スマシオ(須磨~塩屋)だなと直感。という事はほぼ定刻に走っているという事です。「サンライズエクスプレス」はその運行距離の長さから貨物や昼間の旅客列車の遅れを受けやすいのですが、今日は何事もなかった、という事なのでしょう。
西明石の複々線の終端部分や加古川を渡るところをばっちり見て、眼前に新幹線の高架が流れ出したところで降り支度。

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定刻より数分遅れで姫路着。仕事じゃなかったら出雲市まで乗って行きたかったなぁ・・・
降りてきた車掌さんの制服はJR西日本のものになってました。


* * * *


定期で走ってる、一般客にも窓口できっぷが買えて乗れる夜行列車としては唯一の存在になってしまった285系「サンライズエクスプレス」
1人用A個室・2人用B個室・1人用B個室・2段式B個室・ノビノビ座席と個室メインながらそのバリエーションの豊富さも生き残れた要因の一つなのかもしれません。このパターンってこれまた北陸・信越線で平成25年まで走ってた583系「きたぐに」(A寝台・3段B寝台・グリーン席・自由席)に通じるものを感じました。電車+寝台という組み合わせは高度経済成長期にもてはやされたものの、結局その構造の複雑さから一時期忌避されてたのですが、結局JR化後まで残ったものが皮肉にも電車寝台だったという点が面白く、そしてその流れを受け継いだのも電車寝台である「サンライズエクスプレス」というのも興味深いところです。
20年が経とうとする本形式で、更新工事は済ませているので今しばらくは安泰でしょうけど、この先の社会情勢や交通機関に対する習慣の変化でこの列車がどう転ぶのか注目されます。
(平成29年2月5日乗車)

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